ホンモノの黒糖とは?


沖縄では2010年から、5月10日は語呂合わせで黒糖をアピールする『黒糖の日』に制定された。沖縄で黒糖が作られるようになったのは、県黒砂糖協同組合によれば、今から400年程前の琉球王朝時代、琉球産業三大恩人のひとり、儀間真常(ぎましんじょう:(注1))が、中国から製糖法を学び普及が始ったといわれている。

さて、沖縄で黒糖をお土産で買われる方は多いだろう。HPの「沖縄に行ったら買いたいお土産ランキング」を見ると、黒糖は、第5位にランクされている。そこで、黒糖を購入されるときに、是非、気をつけていただきたいことをご紹介したい。なお、黒糖については、他の土産のことを題材にしたときにUP済みなのだが、このページは、黒糖の部分だけを抜き出して再編集したものである。

お土産に黒糖を買うときは、まず、産地にご注意を!。沖縄で売っているからといって、沖縄産とは限らない。最近は、輸入されたものも堂々と沖縄土産として売られている。沖縄黒糖といえるのは、沖縄県黒砂糖協同組合と沖縄県黒砂糖工業会によると、小浜島、波照間島、多良間島、西表島、粟国島、伊江島、伊平屋島で生産製造されたもので、成分は、"さとうきび" だけなのだ。成分に粗糖、糖蜜、水飴、ぶどう糖などの表示があるものは、加工品や混ぜ物である。なかには、有害添加物のカラメル色素(注2)を着色料として使っているものある。

繰り返し申し上げるが、黒糖を選ぶときは、まず産地、そして成分表示を確認してご購入を!。黒糖はスーパーでも売っている。土産店で買うよりスーパーの方がお値打ちのときもある。人に差し上げるためなら子袋をもらうことを忘れないように。沖縄のスーパーでは1枚3円で売ってくれる(2020年7月以降の料金は不明)。

私は、コチラに来て二つのサークルに入れてもらった。どちらのサークルも、お茶うけに黒糖を出される。純黒糖は100%ナチュラルな健康食品で、中性脂肪やコレステロールを下げ、アトピー性皮膚炎の改善や整腸作用や肝機能の強化などにも効果があるとされ、さらにダイエットや夏バテ防止にも効果があるといわれている。といっても砂糖には違いないので、私も摂りすぎには注意している。


黒糖 黒糖


私事で恐縮だが、我が家では、上記の多良間(たらま)島と波照間(はてるま)島の "黒糖" を愛用している。以前、本土にいるとき、知人が送ってくれて以来、ファンになった。混ざり物がない100%の純黒糖である。我家がよく行くスーパーには、どちらも置いてある。最近、家内が粟国島産も美味しいと言って買ってくる。

《ご参考》多良間島…宮古島と石垣島のちょうど中間に位置する多良間島は、小判のような形をしている。周囲を珊瑚礁と白砂のビーチに囲まれた人口約1,300人余りの島。宮古島からは、フェリーが1日1往復(約2時間)、39人乗りのプロペラ機は約20分で1日2往復している。
波照間島…八重山諸島にあり、人が住む島としては日本最南端。石垣島から高速船で1時間。人口は500人ほど(以上、どちらもWikipediaより)。私は、まだ行ったことがないが、島名から想像すると、とても美しい海が広がっているように思える。

(注1)儀間真常(ぎましんじょう…詳しくは ⇒ コチラから
(注2)カラメル色素でも、糖類を加熱して作るものは安全だが、亜硫酸やアンモニウム化合物を加えたカラメル色素は毒性が強く、突然変異を起こしたり、染色体異常をおこすものがある。これらの作用は細胞のがん化と関係がある。しかし、どの製法が使われていても、ただカラメル色素 とか カラメルと表示してあるだけなので消費者には分からない。糖類を加熱して作るのはコストがかかるので、ほとんど使用されていない(HP「下痢改善相談室」より)。

《追記》コロナで観光需要が落ち込み、在庫過多となった黒糖の消費拡大を図るために、県内メーカーの商品開発や販路拡大が精力的に行われている。セブンイレブン沖縄は昨年、黒糖の消費拡大を図るためにロールケーキとメロンパンを開発し、県内で発売した。2022年4月には全国2万1301店で「沖縄フェア」を開催。黒糖を使用したパンやスイーツ9品を販売した。中でも人気だったのが「黒糖メロンパンきなこクリーム」。期間中の販売数はパンカテゴリーの上位にランクインした。

県外では調味料のイメージが強い黒糖を菓子として売り出すため、オキコは2021年10月、黒糖の包装事業に特化した工場を整備。大量に出荷できる体制を整え、販路拡大に取り組んでいる。県黒砂糖工業会によると、県内8離島にある黒糖(含蜜糖)製糖工場や県内外の流通業者が抱えていた在庫は、2021年5月時点で1万6千トンに上ったが、今年3月末時点で7700トンまで減少した。過剰在庫は、徐々に解消されつつあるという(琉球新報より)。

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