沖 縄 移 住 生 活 始 め ま し た
移住する前のことだが、名護市でアパートを探しているとき、A&Wというハンバーガーショップに入った。ドリンクはホットコーヒーを頼んだが、席について周りを見回すと、ジョッキに入ったドリンクを飲んでいた人が多かった。何の疑いもなく、コーラだと思っていたが、それがルートビアだということが分かったのは、移住後のことである。
こちらに来てから、あるサークルに入会した。このサークルの新年会のとき、A&Wと大きく書かれた缶が出てきた。「コレ何ですか?」と聞いたら「ルートビアだよ」と言われた。「ビールですか?」と聞くと、「違うさ〜。アルコールは入ってないから飲んでみてよ〜」と言われて味見してみた。薬のような味で、しかも甘い。そのうえサロンパスに正露丸を併せたような…何ともいえない複雑怪奇な臭いが鼻についた。口をつけてしまったので、残すワケにはいかない。 コップにあけてみると色はコーラと同じようで泡も出る。感想を聞かれたが、「こんな気持ちの悪いもの……」とは言えないので「見た目は黒ビールみたいですねぇ」と当たり障りなくお答えした。「ルートビア」を飲んだのは、それが最初で最後になった。その後、このサークルの懇親の行事にルートビアは出てこなかったので、すっかり忘れていたが、先日、昼間にバーべQをしたら、また出てきた。夜の行事では皆さん、車に乗ってこないが、昼だと車で来るので、このサークルでは、昔からビールの代わりに「ルートビア」を出すのだそうだ。しかし、飲んでいるのはウチナーンチュ(沖縄県民)だけで、ヤマトンチュ(本土出身者)は3名いたが、誰も手を出さなかった。ウチナーンチュには、人気のある、その「ルートビア」について調べてみた。
以下、WikipediaとA&WのHPからの抜粋。
ルートビア(Root Beer)は20世紀前半、アメリカで誕生した。桜やカバの木の樹皮、リコリス(甘草の一種)の根、サルサパリラ(ユリ科の植物)の根、ナツメグなどで作られている炭酸ドリンク。ビールでもないのにビアと言う名がついているのは、この飲料を造ったアレンとホワイトの二人の名前の頭文字をとってA&Wとなり、偶然にもアメリカで禁酒法が施行されていたので、これをチャンスと考えた二人が、ビールの代わりに飲めるノンアルコールビールということでビアの名をつけたのだという。沖縄にやってきたのは、アメリカ統治下時代の昭和38年で、沖縄在住のアメリカ人のため北中城村屋宜原に第1号店をオープンした。ハンバーガーショップといえばマクドナルドを思い浮かべるが、日本での1号店が銀座にできたのは、昭和46年のことなので、それより8年も早い。下の写真左はA&Wご提供、右は興南ステンレス(写真のメニューサインを作っている会社)ご提供。
BeerではないRoot beer | A&W方式ドライブイン |
先ほど、「ルートビア」のことを、薬臭くて…… と、けなしてしまったので、A&WのHPから「ルートビア」のCMをご紹介する。『はじけるような爽快感とクリーミーな泡で大人気のA&Wオリジナルドリンク。ハーブも入って気分もリフレッシュ!店内では毎日おかわりフリーです』(原文のまま)。中学生のとき、生まれて初めて「コーラ」を飲んだが、そのとき「こんな薬臭いもの…」と思ったのと同じで、飲みなれれば飲めるかもしれないが……。
A&Wは、沖縄に26店舗ある。現在、本土にはない(ただし、本土でも米軍基地内には存在する)。 昭和40年代に、関東、関西、九州にも出店したそうだが、あえなく撤退した。きっと「ルートビア」は、本土では不評だったに違いない。 おもしろいのは、「ルートビア」の単価は、S=150円、R=200円、L=250円となっている。店内では「おかわり無料」なのだから、"L" を頼む必要はない。なお、A&Wのことを、沖縄では「エンダー」と呼ぶ人がいる。これはアメリカ人の発音「エィ・ァンド・ダーボゥ」を「エンダー」と聞き取ったからだとか。
A&Wのドライブスルーには、本土とは異なる店舗がある。普通は、建物ヨコづけで注文し、商品を受け取ったら走り去るが、駐車場内のガソリンスタンドのようなブース(上の右の写真)につけて、マイクに向かって注文する。出来上がると店員が車まで走って届けてくれる。車を移動してもいいし、その場で食べてもいい。A&Wでは「ドライブイン」方式と言うそうだ。英語の「ドライブイン」とは、車に乗ったままで様々のサービスを受けられることを指し、日本で言うドライブインとは意味合いが異なる。A&Wでも、すべてがドライブイン方式ではなく、普通のドライブスルー形式も多い。
◎このほかの食品関係は
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