沖 縄 移 住 生 活 始 め ま し た
毎週木曜日の琉球新報に Lequio というタブロイド版の付録が付いてくる。その特集に、「みそ汁をかけたご飯を何と言う?」というアンケート調査結果が載っていた。沖縄では「ねこまんま」が42.5%で一番多く、以下。「しるじきー」(13.8%)、「おじゃまんま」、「たりたりまんまん」、「みそ汁ごはん」(各4%)という結果だった。沖縄だけでも26種類の呼び方があるという。私は「ねこまんま」というのは、ご飯にかつお節をかけた物のことだと思っていたので、沖縄で「汁かけご飯」のことを、なぜ「ねこまんま」というのか、不思議に思って調べてみた。
ご飯にみそ汁をかけたものを「ねこまんま」と呼ぶのは西日本だそうだ。沖縄も西日本だから調査と符合する。私の出身地を含む東日本では、「ねこまんま」といえば、かつお節ご飯のことをいう。ご飯にみそ汁をかけるのは、私の出身地辺りでは、単に「汁かけご飯」とか「ぶっかけご飯」と言っていた。猫ではなく「犬ご飯」と言っていた記憶もある。「汁かけご飯」は、食べ方が下品とか、お行儀が悪いということだけではなく、咬まずに飲み込んでしまうと消化に悪いからやってはいけないと親や先生から教えられた。
私の学生時代、といっても45年も前のことだが、土方のバイトをしていた先輩から教えられたことがある。それは、飯場(はんば)では、絶対に「汁かけご飯」をしてはいけないというのだ。これは炭鉱出身者から受け継がれたもので、汁をかけたときに御飯が崩れる様が、切羽の崩落や山の落盤を連想させるからだとか。「茶漬け」も同様で、ご飯にお茶をかけてもいけない。飯場で、これをやったら親方から怒鳴られたり、殴られたりするとか。wikipediaでは他にも、みそ汁をかけることから "賭け事" を連想させる。また、”みそ汁” をかけるは、「ミソをつける」から縁起が悪いことともいわれている。
映画「黒部の太陽」では、トンネル掘削の作業員が「茶漬け」や「汁かけ飯」を忌み嫌う場面が描写されているそうだ。トンネル工事も炭鉱同様、落盤、崩落を恐れる仕事だ。つまり、建設現場では、汁かけご飯はタブーなのである。反対に汁の中にご飯を入れるのは許されるそうだ。理由はよく分からないが、埋め立てを連想するから?。こじつけだなぁ。
《ご参考》映画「黒部の太陽」は、木本正次による小説を原作とする日本映画。昭和43年公開。殉職者が171名に及んだという世紀の難工事、黒部ダム建設の苦闘を描いている。その大部分はトンネル工事だった。出演は三船敏郎、石原裕次郎、宇野重吉、芦田伸介、樫山文枝、志村喬、辰巳柳太郎ほかという豪華メンバー。観客動員数730万人の大ヒット映画で、撮影中の出水シーンで実際に事故が起き、石原裕次郎は、右指骨折、全身打撲で、一時、意識不明になった(Wikipediaより)。
◎このほかの食品関係は
ナビゲーションはトップページにあります。
TOPページへ