地名と人名


私は沖縄には昭和40年代の後半から度々来ているが、それでも市町村名が、なんとか読める程度。地名や字(あざ)名が正確に読めるようになるには時間がかかりそう。同じ漢字でも読み方が違うことがある。たとえば、

1.南風原
2.西原

 1.の原は「ばる」と読んで、「はえばる」 島尻郡にある町名。「南風」を「はえ」と読むのも難しい。
 2.の原は「はら」と読んで、「にしはら」 中頭郡にある町名。ただし、うるま市西原町は西を「いり」、原を「ばる」と読んで「いりばる」となる。

3.豊見城
4.与那城
5.南城

 3.の城は「ぐすく」と読んで「とみぐすく」 都市名。ただし、豊見城高校は「とみしろ」と読む。
 4.の城は「しろ」と読んで「よなしろ」 旧村名。ただし、西原町与那城町は「よなぐすく」と読む。
 5.の城は「じょう」と読んで「なんじょう」という。平成の市町村合併で島尻郡の佐敷町、知念村、玉城村、大里村が合併して誕生した都市名。

読み方に何の法則もなさそうなので、そのまま覚えるしか、他に方法がない。「平良」は沖縄本島では「たいら」と読むのに、宮古島では「ひらら」と読む。「勢理客」は、今帰仁村や伊是名村では「せりきゃく」と読む。これは普通に読めば、そう読める。しかし、浦添市では「じっちゃく」と読む。国道58号線を走っていて信号で停車したとき見つけた。読めない! Give Up!

東西南北は、東が「あがり」で、西は「いり」。これは太陽が東から上がり、西に入るからだという。南は「ふぇー」、北が「にし」。何故そう読むのかは分からない。

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<ご参考> では、あなたの沖縄知識度をチェックする問題です。次の地名を読んでください。
1.平安座  2.東風平  3.東浜  4.為又  5.真玉橋
6.沢岻  7.比屋根  8.保栄茂  9.饒波  10.世富慶
答えは、このページの下の方に。自慢にもなりませんが、沖縄に家さがしに来た当時、私が読めたのは1つだけでした。違った読み方をして、不動産屋の営業マンに訂正されて覚えました。


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人の名前(名字)も難しい。私が勤めていた会社に沖縄出身者がたくさんいたので、少しは分かるようになった。「喜屋武(きゃん)」さんはパソコンで変換できたが、「仲村渠(なかんだかり)」さんは変換できなかった。「渠」は「きょ」で変換する。ともに沖縄では、よくある名前だそうだ。決して「珍しいお名前ですね」と言ってはいけない。沖縄では、あなたの名前のほうが珍しい。

近くに住む年配の男性と、よく顔を合わせる。言葉を交わすようになったが、半分は、いや、半分以上は理解できい方言でお話になる。あまり聞き返すと失礼になると思って分かったような顔をしたが、外国語を聞いているみたいだ。そうのうち、あまり話しかけてこられなくなった。私が言葉を理解してないことが分かったみたいだ。学生時代、鹿児島出身の同級生がいたが、まったく言っていることが分からず、宮崎県人が通訳をしてくれた。こちらでは、誰も通訳してくれなかったので、分からないままになってしまった。私の住んでいるアパートにアメリカ人が住んでいる。こちらが分かるよう、ゆっくり話してくれるうえに、あいさつ以外のことは、あまり話さないので困ったことはないが、うちなーんちゅ(沖縄県人)と話をするのに困っている。

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【こたえ】一例です。同じ漢字を書いても読み方が違う場合があります。また、今回は地名での出題ですが、人の名前になると、また違う読み方で、7.比屋根は、人名だと「ひやね」さんでした。ある病院の看護婦さんの胸名札が大工廻と書いてあった。沖縄市のこの地名があるので「だくじゃく」さんと読むのですか?と聞いたら、「たくえ」ですと言われた。
1.へんざ  2.こちんだ  3.あがりはま  4.びいまた  5.まだんばし  6.たくし  7.ひやごん
8.びん  9.のは  10.よふけ



面白いデータを図書館で見つけたのでご紹介する。沖縄に多い名字のベストテンである。出典は昭和15年は沖縄県統計協会調べ。53年はコンピュータ調べ。平成24年は電子電話帳Ver17全国版より。



  昭和15年 昭和53年 平成24年
1 比嘉 金城 比嘉
2 金城 上原 金城
3 宮城 比嘉 大城
4 島袋 大城 宮城
5 知念 宮城 新垣
6 新垣 新垣 玉城
7 上原 平良 上原
8 大城 玉城 島袋
9 宮里 宮里 平良
10 玉城 仲村 山城

興味深いことは、昭和15年には比嘉さんは、「ひじゃ」と読んだが、同53年には「ひが」と読ませる。金城さんは、同様に「かなぐしく」→「きんじょう」に、上原さんは、「うぃーばる」→「うえはら」に、大城さんは「うふぐしく」→「おおしろ」、新垣さんは「あらかち」→「あらがき」へ、戦争を境に読み方が大和風へと変わった。平成24年の第一位の比嘉さんは、およそ46,000人、三位の大城さんはおよそ43,000人という結果だった。また、昭和15年にはベストテン入りしていて平成24年に名前のない知念さんは第11位。宮里さんは12位。
このデータは沖縄全県だが、離島のデータもあった。
 宮古島三大姓は、1.平良 2.砂川 3.下地
 石垣島三大姓は、1.石垣 2.宮良 3.大浜
(「沖縄・姓名と風土」多和田真助著とHP「名字由来Net」より)

《追記》2012年のドラフトでソフトバンクから1位指名された亜大出身の東浜投手は、当たり前だが「ひがしはま」と読む。家を探していたとき、新築で検索すると与那原町の「東浜」の物件が数多く見つかる。当然「ひがしはま」としか読めないので、不動産屋の営業マンと電話で話をしていたとき、「ひがしはまは埋立地だよね」と言ったら、一瞬、間があって「あがりはま」と訂正された。「エェ〜〜、そんな読み方するの〜」と驚いた。地名では、名護市に「東江」が1丁目から5丁目まである。「あがりえ」と読む。島内の眼鏡屋で一番大きな東江メガネというチェーン店がある。毎週のように新聞には折込チラシが入る。「あがりえめがね」だった。

前述の東浜投手は、沖縄尚学高校出身で、彼が東都リーグで活躍すると、その翌日の新聞はプロ野球の結果より大きな扱いとなる。ドラフトで指名されたときも誰よりも大きく取り上げられ、このところの新聞は、「入寮した」、「野球日記を継続する」、「ノックを受けた」と連日、東浜の大きな活字と写真が掲載されている。最初に聞いた読み方が衝撃的だったので「あがりはま」と読んでしまう。

その後、追記した「地名クイズ第2弾」は ⇒ こちらから
「ウシさん、カメさんがお待ちです」⇒ こちらから
「地名クイズ第3弾」は ⇒ こちらから
「保栄茂」読めますか? は、⇒ こちらから
「地名クイズ第4弾」は ⇒ こちらから

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