沖 縄 移 住 生 活 始 め ま し た
友人が沖縄に遊びに来た。事前にリクエストがあった。沖縄のてんぷらが食べたいという。今まで友人は何人か来たが、「首里城が見たい」とか「スキューバをしたい」とは言っても、てんぷらが食べたいと言ってきたのは初めてだった。
私は、沖縄のてんぷらを見たとき、軽いカルチャーショックがあった。本土のてんぷらとは、かなり違うものだった。何が違うかといえば、まず、形状である。本土では、出来るだけカラッと揚げるので、衣は薄いほうが美味しい。本土で衣を厚くするのは、スーパーの惣菜のように大きく見せるためだが、沖縄のてんぷらは、衣が具材の倍、あるいは倍以上ある。大きく見せるというのもあるかもしれないが、それが普通であり、ぷよぷよでボッテリとしている。だから、外から見ただけでは具が何だか分からないときもある(下の左の写真:てんぷらが3つ並んでいるが、左から野菜天、いか天、魚天である。外見からは野菜天しか分からない)。分かりやすくいうと、「厚めのシューの皮の中に具材がスッポリと入っている」という感じなのである。
島内には、てんぷらだけを売っている店が あちらこちらにある。友人をどこのてんぷら屋に連れて行ったらいいのか、てんぷら屋には あまり詳しくないので、ネットで調べて牧志の市場に行ったついでに、市場の裏にある呉屋(ごや)てんぷら店に連れて行った。この店は、持ち帰り専門なので(沖縄のてんぷら屋は、たいていは持ち帰りが多い。たまに弁当屋と兼ねているところで店内にテーブルを置いているところは、揚げたてを、その場で食べることもできる)、「好きなのを買ってホテルへ持ち帰って食べよう」と言って、ショーウインドウを見たら、変わった名前のてんぷらがあった。
それは「カタハランブー」という名前だった。「コレ何?」と聞いたら、「サーターアンダギーとマチカジ(松風)と3点セットで結納の料理には欠かせない縁起のよい菓子ですよ」と教えてくれた。沖縄の方言で、「カタハラ」は片側、「ンブー」は重いという意味で、その名のとおり形状は片方は厚く、もう片方は薄くなっている(写真を撮る前に食べてしまったので、下の右の写真:ti-da.netさんご提供)。子孫繁栄を表すお菓子といわれ、サーターアンダギーが女性を表すのに対し、カタハランブーは男性を表すと説明された。味は、お菓子という割には甘くなかった。
沖縄のてんぷら、野菜以外は、食べないと中身は? | 片方が厚いカタハランブー |
では、本土とは異なる「沖縄てんぷら」の作り方をご紹介する。まず、小麦粉、水、卵、膨らまし粉、塩を、さくさくと混ぜ合わせて少し固めの“衣”を作る。魚、イカ、ゲソ、エビ、かぼちゃ、いも、ゴーヤー、もずくなどが定番の “具” として使われる。物資の乏しかった その昔には、コーラなどの炭酸飲料を膨らまし粉の代わりに利用したこともあったそうだ。油の温度は180度で、てんぷらの色がきつね色にこんがりとしたらOK
(HP「キナリノ」さんほかより)。アツアツでお召し上がりを。
なお、沖縄では、てんぷらは ご飯のおかずや酒のつまみにもなるが、「おやつ」がわりにも食べる。本土の「たこやき」や「お好み焼き」などの "粉もん" 感覚で食べるられるのである。以前、サークルの皆さんと島内観光をしたとき、会長が道の駅で大量にてんぷらを買い込み、「おやつですよ〜」と言って ぐるくん(魚)や かき揚げのてんぷらを手渡してくれたが、てんぷらをおやつで、それも素手で食べるのでビックリした。
なお、サーターアンダギーは、県内どこでも売っているが、カタハランブーは あまり見ない。だが、前述の呉屋てんぷら店に行けば売っている。揚げ物は、1ケ50円だが、カタハランブーだけは130円だった。高いのは揚げ方に技術がいるからか?。呉屋さんの店は、朝は8時から営業しているが、夕方6時には閉まってしまう。
◎ このサイトの「てんぷら」関連は、「沖縄県人はオヤツに『てんぷら』を食べる」 ⇒ コチラから。
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