沖 縄 移 住 生 活 始 め ま し た
『祭祀のウソ・ホント』 1,944円 新星出版 |
この本は、発売以来、沖縄ではベストセラーランキングで、長期間1位を維持していた。私は発売されてすぐ本屋に行ったが無かったので注文した。2〜3日で来るはずが、1週間待っても連絡がなかったので、本屋に催促に行った。女子店員は、注文表をチェックして「まだ、来てないようですが…」と言うので、「ご店主は2〜3日で来ると言ってたよ」と言うと、「聞いてきます」と奥に入っていったが、よく見たら目の前に この本が3冊積んであった。 |
要点を ざっとまとめると、
・ 沖縄は拝みの島だが、間違った拝み方をしている。
・ 身内に不幸や病気があると、すぐユタにお伺いを立てる人があるが、ほとんどのユタは詐欺師と同じである。
・ 力のないユタに連れられ先祖供養のために拝所やお寺廻りをしても意味がない。
・ 沖縄では、お墓に行ってよい日が限られているが、いつ行ってもよい。
・ ヒヌカン(沖縄で一番信仰されている火の神様)や屋敷神、フールーヌカミ(トイレの神)、風水の神などはいない。
・ ビンシー(拝みの用品入れ)は、ただの道具。大事にする意味はない。
・ 古いお墓の引っ越しは、霊障の原因となる、などなど。
実在する神は、太陽神、竜宮神、山神、水神だけで、力を持っている霊能者なら拝みは1回で通る。力を持っていないユタは、相手がお金を持っていると知ったら、最後の一滴まで搾り取ろうと、意味のない拝所巡りや拝みを繰り返す。拝みをやり直すことはありえないと、筆者は最初から終わりまで、ユタを徹底的に批判し、騙されないようにと訴えかけている。このスタンスは、前作の『ニライカナイの風』と同様である。神様に仕える人の発言なので、コメントは控えるが、沖縄の信仰を知るには、興味ある話が満載である。
2021/02/01、この本の著者渡久地十美子さんが、本部町の墓から石棺2基を盗んだとして沖縄県警に逮捕されました。詳しくは不明ですが、テレビニュースの報道内容は ⇒ コチラから。
◎沖縄を題材にした著作で、このサイトでご紹介しているのは、(出版順ではなく、私が読んだ順)
・「風景を見る犬(樋口有介著)」⇒こちらから
・「Juliet(ジュリエット/伊島りすと著)」⇒こちらから
・「水滴(目取真 俊著)」⇒こちらから
・「太陽の棘(原田マハ著)」⇒こちらから
・「スリーパー(楡周平著)」⇒こちらから
・「鬼忘(きぼう)島(江上 剛著)」⇒こちらから
・「あたしのマブイ見ませんでしたか(池上永一著)」⇒こちらから
・「テンペスト(池上永一著)」⇒こちらから
・「黙示録(池上永一著)」⇒こちらから
・「トロイメライ(池上永一著)」⇒こちらから
・「ほんとうの琉球の歴史(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「本屋になりたい」(宇田智子著)」⇒こちらから
・「ニライカナイの風」(上間司著)」⇒こちらから
・「トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ(池上永一著)」⇒こちらから
・「豚の報い(又吉栄喜著)」⇒こちらから
・「祭祀のウソ。ホント(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「沖縄の新聞は本当に『偏向』しているのか(安田浩一著)」⇒コチラから
・「辻の華(上原栄子著)」⇒こちらから
・「宇喜也嘉の謎(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「ヒストリア」(池上永一著)」⇒こちらから
・「ウィルソン沖縄の旅 1917(古居智子著)」⇒こちらから
・「武士マチムラ(今野 敏著)」⇒こちらから
・「本日の栄町市場と、旅する小書店(宮里綾羽著)」⇒こちらから
・「秘祭(石原慎太郎著著)」⇒こちらから
・「ユタが愛した探偵(内田康夫著)」⇒こちらから
・「崩れる脳を抱きしめて(知念実季人著)」⇒こちらから
・「沖縄『骨』語り(土肥直美著)」⇒ コチラから
・「天地に燦たり(川越宗一著)」⇒ コチラから
・「波の上のキネマ」(増山実著)」⇒ コチラから
・「神に守られた島(中脇初枝著)」⇒ コチラから
・「宝島(真藤順丈著)」⇒ コチラから
・「あなた(大城立裕著)」⇒ コチラから
・「入れ子の水は月に轢かれ(オーガニックゆうき著)」⇒ コチラから
・「ジョージが殺した猪(又吉栄喜著)」⇒ コチラから
・「桃源(黒川博行著)」⇒ コチラから
・「翡翠色の海へうたう(深沢 潮著)」⇒ コチラから
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