沖 縄 移 住 生 活 始 め ま し た
『テンペスト』 上下巻 各1,500円 角川書店 |
著者の池上永一氏は、昭和45年、沖縄県生まれ。平成6年、早稲田大学在学中に「バガージマヌパナス」で第6回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。ほかの著書に「黙示録」「トロイメライ」「夏化粧」などがある。このサイトでご紹介している同氏の著作は、今回が3作目である。前2冊の書名は後記する。 |
NHK「BSプレミアム」で、平成23年に放映されたそうだ。主役は仲間由紀恵さん(二役)で、上原多香子さんら沖縄県の出身者が多数出演したという。私はテレビ製作されたことも知らなかったので、配役の先入観ナシで読むことが出来た。もし、知っていて読み進めていくと、登場人物に俳優の顔が浮んでしまうところだった。人間関係が複雑に入り乱れ、主人公が男として、また女として目まぐるしく入れ替わり、主人公を取り巻く環境は、まるで激動の嵐が通り過ぎるように描かれているところから、このタイトルが付けられたのかもしれない(テンペストとは、英語で「嵐」、「暴風雨」、「動乱」などを意味する。シェイクスピアにも同名の作品があるのはご承知のとおり)。 著者は「宦官のヒロインの波瀾万丈な人生をジェットコースターに乗ったようにお楽しみください」とコメントしている。池上氏の近著「黙示録」がそうであったように、この作品のストーリーも少女マンガチックに展開するので、上下巻で800ページ超という大長編にも拘わらず、一気に読ませてくれる。私はストーリーを追いたい一心で、ジェットコースターのように読み飛ばしてしまった。そうしないと、800ページはシンドイ。
平成20年発刊。同21年の本屋大賞第4位。 単行本は上下2巻だが、文庫は4巻に分冊されている。
◎沖縄を題材にした著作で、このサイトでご紹介しているのは、(出版順ではなく、私が読んだ順)
・「風景を見る犬(樋口有介著)」⇒こちらから
・「Juliet(ジュリエット/伊島りすと著)」⇒こちらから
・「水滴(目取真 俊著)」⇒こちらから
・「太陽の棘(原田マハ著)」⇒こちらから
・「スリーパー(楡周平著)」⇒こちらから
・「鬼忘(きぼう)島(江上 剛著)」⇒こちらから
・「あたしのマブイ見ませんでしたか(池上永一著)」⇒こちらから
・「テンペスト(池上永一著)」⇒こちらから
・「黙示録(池上永一著)」⇒こちらから
・「トロイメライ(池上永一著)」⇒こちらから
・「ほんとうの琉球の歴史(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「本屋になりたい」(宇田智子著)」⇒こちらから
・「ニライカナイの風」(上間司著)」⇒こちらから
・「トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ(池上永一著)」⇒こちらから
・「豚の報い(又吉栄喜著)」⇒こちらから
・「祭祀のウソ。ホント(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「沖縄の新聞は本当に『偏向』しているのか(安田浩一著)」⇒コチラから
・「辻の華(上原栄子著)」⇒こちらから
・「宇喜也嘉の謎(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「ヒストリア」(池上永一著)」⇒こちらから
・「ウィルソン沖縄の旅 1917(古居智子著)」⇒こちらから
・「武士マチムラ(今野 敏著)」⇒こちらから
・「本日の栄町市場と、旅する小書店(宮里綾羽著)」⇒こちらから
・「秘祭(石原慎太郎著著)」⇒こちらから
・「ユタが愛した探偵(内田康夫著)」⇒こちらから
・「崩れる脳を抱きしめて(知念実季人著)」⇒こちらから
・「沖縄『骨』語り(土肥直美著)」⇒ コチラから
・「天地に燦たり(川越宗一著)」⇒ コチラから
・「波の上のキネマ」(増山実著)」⇒ コチラから
・「神に守られた島(中脇初枝著)」⇒ コチラから
・「宝島(真藤順丈著)」⇒ コチラから
・「あなた(大城立裕著)」⇒ コチラから
・「入れ子の水は月に轢かれ(オーガニックゆうき著)」⇒ コチラから
・「ジョージが殺した猪(又吉栄喜著)」⇒ コチラから
・「桃源(黒川博行著)」⇒ コチラから
・「翡翠色の海へうたう(深沢 潮著)」⇒ コチラから
ナビゲーションはトップページにあります。