沖 縄 移 住 生 活 始 め ま し た
『トロイメライ唄う都は雨のち晴れ』 1,500円 角川書店 |
著者の池上永一氏は、昭和45年、沖縄県生まれ。平成6年、早稲田大学在学中に「バガージマヌパナス」で第6回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。ほかの著書に「黙示録」「テンペスト」「夏化粧」などがある。この作品は、平成22年発刊の「トロイメライ」の続編。このサイトで紹介している同氏の著作は、今回が5作目である。前4冊の書名は後記する。 |
前作は文中の漢文に解説がなく読みづらかったが、今作は漢文に注釈があり、読む手間が省けて読みやすい。時代は当時の日本では幕末ころだが、村の財政破綻や児童虐待、弱者に厳しい税負担など、現代にも通じる社会問題が題材になったりしている。また、おいしいと思ったことのない沖縄料理が、"をなり宿三姉妹(料理上手な登場人物)" の手にかかると、私も食べてみたいと思うようなご馳走に思えてくる。実際に食べたらガッカリするかもしれないが…(実は、沖縄料理は総じて脂っこいので、私の好みではない。本土で和え物に油を使うことは多くないと思うが、沖縄では平気で使う。まぜご飯の仕上げにラードやバター(マーガリン)を使うのには驚いた。沖縄では、これをジューシーといい、どこの食堂、そば屋にもメニューにある。決して juicy ではないので、ご承知を…)。
沖縄の置かれた歴史的・地理的な知識を肩のこらないライトノベルで学ぶことができる。前作に引き続き、今回も1時間とかからずに読み終えた。平成23年の発刊。もう5年も経っているので、続編を期待している。
◎沖縄を題材にした著作で、このサイトでご紹介しているのは、(出版順ではなく、私が読んだ順)
★池上永一氏著作
・「あたしのマブイ見ませんでしたか(池上永一著)」⇒こちらから
・「テンペスト(池上永一著)」⇒こちらから
・「トロイメライ(池上永一著)」⇒こちらから
・「黙示録(池上永一著)」⇒こちらから
・「トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ(池上永一著)」⇒こちらから
・「ヒストリア」(池上永一著)」⇒こちらから
★そのほかの著作
・「風景を見る犬(樋口有介著)」⇒こちらから
・「Juliet(ジュリエット/伊島りすと著)」⇒こちらから
・「水滴(目取真 俊著)」⇒こちらから
・「太陽の棘(原田マハ著)」⇒こちらから
・「スリーパー(楡周平著)」⇒こちらから
・「鬼忘(きぼう)島(江上 剛著)」⇒こちらから
・「ほんとうの琉球の歴史(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「本屋になりたい」(宇田智子著)」⇒こちらから
・「ニライカナイの風」(上間司著)」⇒こちらから
・「豚の報い(又吉栄喜著)」⇒こちらから
・「祭祀のウソ。ホント(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「沖縄の新聞は本当に『偏向』しているのか(安田浩一著)」⇒コチラから
・「辻の華(上原栄子著)」⇒こちらから
・「宇喜也嘉の謎(渡久地十美子著)」⇒こちらから
・「ウィルソン沖縄の旅 1917(古居智子著)」⇒こちらから
・「武士マチムラ(今野 敏著)」⇒こちらから
・「本日の栄町市場と、旅する小書店(宮里綾羽著)」⇒こちらから
・「秘祭(石原慎太郎著著)」⇒こちらから
・「ユタが愛した探偵(内田康夫著)」⇒こちらから
・「崩れる脳を抱きしめて(知念実季人著)」⇒こちらから
・「沖縄『骨』語り(土肥直美著)」⇒ コチラから
・「天地に燦たり(川越宗一著)」⇒ コチラから
・「波の上のキネマ」(増山実著)」⇒ コチラから
・「神に守られた島(中脇初枝著)」⇒ コチラから
・「宝島(真藤順丈著)」⇒ コチラから
・「あなた(大城立裕著)」⇒ コチラから
・「入れ子の水は月に轢かれ(オーガニックゆうき著)」⇒ コチラから
・「ジョージが殺した猪(又吉栄喜著)」⇒ コチラから
・「桃源(黒川博行著)」⇒ コチラから
・「翡翠色の海へうたう(深沢 潮著)」⇒ コチラから
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