石敢當(いしがんとう)って何?


街を歩いていると「石敢當」と彫られた石の板をよく見かける。多くは長方形で、大きさは表札よりちょっと大きいぐらいの物が一番多いが、なかには長さ1m〜クラスの物もある。長方形以外にも楕円形や自然石に彫られた物など、写真集ができるくらい種類が多い。だいたいが民家の塀の下部や表札より少し低い位置に固定されており、三叉路やT字路、行き止まりにある。表札だとしたら、街中、石敢當さんだらけになってしまう。「泰山石敢當」「石當」「石當」というのも見た。

あまりにもアチコチで見かけるので、何なのか大家さん聞いたら魔除けだそうだ。街中を徘徊する魔物「マジムン」は直進する性質を持つため、丁字路や三叉路などの突き当たりにぶつかると向かいの家に入ってきてしまうと信じられている。そのため、丁字路や三叉路などの突き当たりに石敢當を設け、魔物の侵入を防ぐ魔よけとする。魔物は石敢當の板に突き当たると砕けて散ってしまうという。

沖縄には、そんなに魔物が多いのかナァ。読み方を聞いたら「いしがんとう」「いしかんとう」と、そのままだった。中国の将軍の名前や古代中国の力士の名前に由来しているという説もあるが、出版社「むぎ社」主宰の座真味栄議氏は「実際は石が『敢えて当たって』、悪霊や悪鬼などをねじ伏せて従わせるという、中国の石に対する信仰に由来している」ので、「巌」は当て字で「敢」が正しいと述べておられる。う〜ん、なるほど。




 

うるま市平良川の空き地で見た泰山石敢當。
大きな石敢當だった。テレビでは、高さ2メートル超という大きなものも紹介していた。

「泰山」とは、中国、山東省中部にある山の名前だが、石敢當と関係があるかは不明。高くて大きな山という意味もあるそうだ(デジタル大辞泉)。


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