首里城は中国領?


平成27年度の沖縄県への観光客数は793万6,300人で、3年連続過去最高だった。内、外国人は167万人で、こちらも過去最高だったが、一番多かったのは台湾で、50万5,400人。次いで中国本土の35万4,800人、韓国の33万2,800人、香港の20万1,900人と続く。圧倒的に中国語圏からの観光客が多い。平成28年度は、8月単月で90万人を超えるなど、47か月連続で対前年を上回るなど、目標の年間840万人を超える勢いだ(沖縄県文化観光スポーツ部発表)。

私事だが、転居してから首里城が近くなった。歩いても30分なので散歩によく出かける。平日でも、朝早くから いつも混雑している。守礼門から歓会門(正殿の門)辺りは、道幅は広いのに記念写真を撮る人で溢れており、観光客を避けて歩かねばならない。

このあたりで耳にする言葉は、ここは日本か?と思うくらい中国語ばかり聞こえてくる。実は、私、学生時代、第二外語が中国語だった。もう忘れてしまったので何を話しているのかは分からないが、中国語だということは分かる。もともと彼や彼女達は、やかましいと思うくらい大声で話をする人が多い。グループで写真を取り合っている様は、大人でも まるで小学生のように騒々しい。ひょっとしたら ここは中国人に占拠されたのかと思うほど。先日行ったときも、聞こえてきたのは中国語ばかりだった。たまに日本語が聞こえてくると、ホッとする。

京都市が外国人旅行者向けにエチケットをまとめたマナーガイド「京都のあきまへん」を作成した。寺院など神聖な場所では大声で騒いではいけないとか、展示物に手を触れてはならない、撮影が禁止されている場所では指示に従う、横に広がって歩いてはいけないなどを案内している。まるで幼稚園児を相手にしているような注意事項だが、マナーを守らない外国人が多いのだろう。

しかし、逆に日本人が外国人に対し、おもてなしの心に反することをしている場合もある。昨年の琉球王朝祭のことだ。不愉快な光景を目にした。黄色の上着を着た体の大きな係員が、沿道で写真を撮っている人に対し、高圧的に後ろに下がれと両手を広げて規制をしていた。私の前にいた女性三人組は、その係員にボディアタックされて仰向けに転倒しそうになった。カメラを構えていたので、急に押されてバランスを崩したのだ。私が支えて差し上げたので、ひっくり返ることはなかったが、女性達は憤慨していた。言葉は中国語だった。何を言っているのか意味は分からなかったが、口調からだいたい想像は出来る。遠来のお客様に不愉快な思いをさせたようだ。



 
王朝祭り 王朝祭り
11月3日、琉球王朝祭には、大勢の人が集まった。左は出発直前の様子。右は行列の先頭。


 ◎このサイトで、中国関連は、
  「石敢當とは?」⇒こちらから
  「福州園」⇒こちらから
  「沖縄と琉球、ホントはどっち?」⇒こちらから
  「沖縄と中国文化」⇒こちらから
  「中国人とバイキング」⇒こちらから
  「割り込みする中国人」⇒こちらから

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