危ないタクシー


サークルの皆さんと飲み会をしたときのことである。いつも率先して泡盛の封を切り、人にもススメ上手なMさんが、その日は、何やら大人しい。サークルの中でも一、二を争うほどの酒豪なのに何故か飲む量も控えめで、しゃべりも少ない。今日は体調が悪いのかと思っていた。一次会が終わり、これからカラオケに行って飲みなおすという話がまとまり、近くのカラオケ店に場所を移した。部屋に落ち着き、見渡したらMさんがいない。誰かが「Mさん、どうかしたの?。体でも悪いの?」と聞いたら、Mさんのモアイ仲間でもあるメンバーの一人が、そのワケを教えてくれた。

2週間ほど前のこと。Mさんはモアイの宴席で飲みすぎて、自分の足では歩けないほど酔ってしまった。仲間の方たちが通りかかったタクシーを止め、家の場所を教えてMさんを帰した。しかし、その夜、Mさんは家に帰っていなかった。タクシーの運転手が、車の中で寝てしまったMさんを自宅から離れた空き地に放置したというのだ。しかも、Mさんのバッグの中から財布を抜き取ったというからタチが悪い。この話を聞いたとき、その場にいた皆さんが「エエエッツ!」と大声を出した。全員が信じられない気持ちだったのだろう。

早朝、空き地で目を覚したMさんは、警察に被害届を出したが、本人はタクシーに乗ったところまでしか記憶がなく、また、Mさんを車に乗せたモアイ仲間の方たちも、タクシーの会社名までは覚えていなかった。それが原因で、Mさんは奥さんから怒られ、飲酒禁止を言い渡されたのだとか。その日は一次会で帰るという条件で参加を許されたので、飲む量も控えめにして、二次会には行かず帰ったのだった。

沖縄のタクシー運転手の評判は、いろいろ耳にする。信号は無視する、一時停止しない、ウインカーを出さないのは沖縄では当たり前。無愛想、スピード違反、乱暴な運転、強引な割り込みや追い越し、前車が遅いと煽る、近距離だと露骨に舌打ち、観光客だとわざと大回りするのは、沖縄だけではないだろうが、酔った客の財布を盗んで車外に放り出すなどという悪質な話は初めて聞いた。まるで追いはぎだ。飲みすぎて路上寝するのも危ない《路上寝は⇒こちらから》が、タクシーに乗るのは、もっと危ないのか?。

◎このサイトの交通関係は、
  ・タクシーが飲酒運転・ぶつけられたら即入院の話は、⇒こちらから《追記》の3番目と4番目をご覧下さい。
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  ・那覇市の交通渋滞は ⇒ こちらから
  ・職務怠慢は ⇒ こちらから
  ・沖縄にも鉄道があったは ⇒ こちらから
  ・沖縄の交通事情 ⇒ こちらから

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