沖縄で雪が降ったことがある。ウソ・ホント?


平成28年1月24日の夜、名護市と久米島町で雪と雨が交じった状態の「みぞれ」を観測したと沖縄気象台が発表しました。このページは、それより以前にUPしたものです。最新の雪情報は、このページの写真の下に速報をリンクしました。


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沖縄では雪は降らないと思っていた。ところが、調べたら "降ったことがある" という記録があった。一番新しいところでは、平成11年12月20日に、那覇市の繁華街で、雪の降る模様が撮影され、その模様がNHKのニュースで報道されている。ただし、この日、那覇の気温が13.9℃あり、気象台では、「雪が降るはずがない」と、公式には降雪を認めていないそうだ。

公式には、昭和52年、久米島で霙(みぞれ)が降ったという記録がある。その前は、日本では江戸時代だが、琉球王国の歴史書「球陽(きゅうよう)」によると、1774、1816、1843、1845、1857年に雪や霙が降ったことがあるとか。1774年は、久米島で霙が降り、草木の葉に雪が積もった。1816年には久米島で2.5cm、伊平屋島では6cmの積雪が確認されている。また1845年には北谷で雪が降り、恩納村から今帰仁村にかけては「ひょう」が降ったとある。その頃は、日本列島が氷河期のような寒さだったという。

ちなみに、沖縄の最低気温は、昭和38年1月20日に久米島で2.9℃が観測されている。2番目は昭和57年1月22日、南大東島で3.5℃。そして昭和53年1月23日、名護市の3.6℃である。これだけ下がれば、雪が降っても不思議ではない。今年(平成26年)に入ってからは、1月2日に、南大東島で6.5℃になったのが一番低い。一般的に雪が降る条件は、地上の気温が3℃以下のときと言われているので、まだまだ届かない。温暖化の今、沖縄の21世紀の初雪は?。

なお、那覇市に「雪」の字がつく地名がある。いや、あったという方が正確かもしれない。「雪の崎(ユーチヌサチ)」という。場所は那覇市若狭の岬の名であった。那覇市の歴史博物館のHPには、中国からの冊封使節の記録には「雪崎山」が見えるとある。よく読むと、「雪」の文字は「ユーチ」という音からきたもので、「ユーチ」とは斧のことだそうだ。岬の下部が波の侵食で削られ、斧の形に似たことから「雪」の字が当てられたものらしい。本物の「雪」とは関係なさそうだ。

このページは、Time-J.netなどのWeb検索、琉球新報、沖縄気象台のデータなどを参考に作成した。なお、雪が降ったというNHKニュースをご覧になりたい方は、⇒こちらから。もし、削除されていたらゴメンナサイ。

《ご参考》 伊平屋島は本島のすぐ西北にある島。久米島は本島から西へ100キロにある。 南大東島は本島から東へ400キロにある、絶海の孤島。


《追記》沖縄では、自然の雪は なかなか お目にかかれないが、人工的に雪を降らせるている施設が2ヶ所ある。ひとつは、沖縄市にある「こどもの国」で、毎年、年末になると「クリスマスファンタジー」を期間限定で開催する。降雪マシンに氷柱を入れ、氷を粉砕して空に向かって打ち上げると氷粒が雪のように舞い落ちる。1回15分のショーで、15キロの氷柱25本を使うそうだ。
もう1ヶ所は、豊見城市の「あしびなー」で、毎年11月から翌年の2月にかけて、ドラマで使うスノーマシンを使って雪を降らせる。降雪ショーは、1日3回、各3分間。
どちらの施設のショーも子どもだけでなく、大人も大喜びするそうだ(琉球新聞 "RyuRyu"より、下の写真は「こどもの国」のHPより)。


雪

《速報》 沖縄で雪が降ったという平成28年1月24日の驚きのニュースは ⇒コチラから



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  ・「沖縄で一番、いい季節は?」は⇒こちらから
  ・「季節感のない沖縄」は⇒こちらから
  ・「首里城で雪下ろし」は⇒こちらから
  ・ 沖縄で雪の降った記録を詳しく知りたい方は⇒こちらから 原文です。口語に訳してはおりません。

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