ハブとマングースの決闘


所用で具志川多目的ドームに出かけた。駐車場で車を降りたとき、道路を横断している小動物を見た。猫かなと思ったら違った。マングースだった。廻りは住宅街なので、こんなところにも居るのだなァと驚いた。ウチナーンチュ(沖縄の人)にその話をしたら、「別に珍しくないサー。いっぺえーいるサー」だった。移住してきて街でマングースを見ても驚かないように。見た目は可愛いいが、野生のものは警戒心が強いので人には寄ってこない。狂犬病を媒介するそうなので、近づいても、むやみに手を出さないように(下の写真は、GATAGフリー画像より。私が見たのは、もっと痩せていた)。


マングース

団体旅行やパックのツアーで沖縄に来ていたころ、観光施設「琉球村」のハブとマングースの決闘ショーは定番コースだった。平成に入ってからは、動物愛護の関係で中止になり、今は映像を見せるだけになっているらしい。私も、その頃からは個人で来るようになっていたので、その後の琉球村には行ったことがない。

ショーが行われていた当時の模様をご紹介する。何度も見たのだが、昔のことなので、うろ覚えにつき、違っているところがあるかもしれないが・・・。台の上に大きなプラスチックの透明な箱が置いてある。中央に間仕切りがあって、ふたつの部屋に分かれており、そこにハブとマングースが、それぞれの部屋に入っている。マングースは箱の中を動き回っているが、ハブはジッとして動かない。白衣のオジサンが登場し、ハブの生態や毒について話を延々とする。この話が結構、長いので、お客さんが飽きてくる頃、オジサンが「では、勝負です」と言って、中央の間仕切りを引き上げる。一瞬でマングースがハブに噛み付く。前口上が長かった割りに、決闘ショーはアッと言う間に決着がつく。アシスタントが出てきてハブとマングースを引き離す。そして、オジサンがハブの油だったかハブの粉か忘れたが、その販売のPRを始める。オジサンの目的はこれだった。

見学を終え、バスに戻って、次の目的地である万座毛(まんざもう)に向けて出発すると、バスガイドが、「決闘ショーは、いかがでしたか?。今日は、どちらが勝ちましたか?」と聞く。客が、マングースだと答えると、こんな話をしてくれる。ハブは夜行性なので、昼間は目が見えない。動きも鈍い。だから、昼間ならマングースは負けるわけはない。ところが、ときどきドジなマングースがいて、数十回に1度くらいは負けることもあるという。しかし、自然界では、昼行性のマングースと夜行性のハブとは活動時間が違うので、合間見えることは少ないそうだ。沖縄ではハブを撃退する目的でマングースを野に放したが、ハブを撃退するどころか、どんどん増えて農作物を荒らしたり家禽を襲うので、今はワナを仕掛けて、マングースを駆除しているそうだ。

また、ハブとマングースは、ショーでは箱の中に強制的に入れられるので、戦わざるを得ないが、自然界で遭遇すると、どちらも逃げるそうだ。私だって逃げるよ。

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