「ん」で始まる沖縄言葉


沖縄には「ん」で始まる言葉がある。聞いているときには、よく分からなかったが、文字にしてみると「エェッ?」という感じである。ヤマトンチュ(大和人)には、何か違和感がある。

東北弁で「んね」…違う。「んだ」…そうです。これは、よく知られていると思うが、沖縄で使われている、ヤマトンチュには意味の分からない「ん」で始まる言葉を一部、ご紹介する(沖縄は、島により、また、本島でも地域により言葉が異なるので、どの地域でも通じるわけではない)。島言葉を、もっとお知りになりたい方は、⇒こちらから

   んぶしー…味噌煮      んみゃーち…ようこそ
   んじゃな…にが菜(野菜)  んきゃどぅら…荷川取(地名)
   んーぶ…へそ        んなぐぁー…貝
   んすなばー…不断草(野菜) んーめー…おばあさん
   んちゅみ …お米        んぞ…彼女
   んぶー…重い          んーな…かたつむり
   んめーし…御箸       んかし、んかし…昔、昔

以上はHP「ん」辞典や新聞などから抜粋させていただいたが、ほかにも、数多くの言葉が紹介されている。どうして、大和言葉ではお目にかからない「ん」で始まる言葉が沖縄にあるのかは、いろいろな説があるそうだが、沖縄の英語教師・具志堅敏行氏は「琉球語は古代日本語のタイムカプセル」の著作のなかで、太古の時代に南方から北上していった集団は、言葉の頭に「ん」を伴う言葉を使っていたらしく、彼らがそういう言葉を運んだのではないか、と言っておられる。 この先生は、別の著作「古代琉球語の旅」では、琉球語は、古事記、日本書紀を数百年も遡る謎の言語であるとも言っておられる。詳しく知りたい方は、アマゾンでこの本を入手できるので、ご購入を。

このほか、沖縄では、「っ」で始まる言葉がある。「孫」は「っんまが」、「生まれ島」は「っんまりじま」 というそうだ。また、小さい「ぅ」で始まる言葉もある。「ぅんぶがー」は、島内の井戸のことをいう。理解するには、ハードルが高いなぁ。(^-^)

《追記》 このページの原稿を書き終わってから気が付いたのだが、沖縄には「ん」で始まる言葉あるということは、「しりとり」が成立しないのではないかと思い、サークルの皆さんに聞いてみることにした。その結果は、沖縄でも「しりとり」は、「ん」で終わったほうが負けというルールだそうだ。そうでないと、いつまでも終わらないのでオモシロクナイ。なにしろ沖縄おもしろ方言辞書によれば、「ん」で始まる言葉が、131語も登録されているそうだ。なるほど!。

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