沖縄県人は自転車に乗らない?


沖縄では、街を歩いていても自転車屋さんを見かけたことがない。高校生を除けば自転車に乗っている人も少ない。驚くことには、本土の駅なら、どこでもお目にかかる放置自転車をゆいレールの駅前で見た覚えがない。

自転車保有台数をネット調べてみた。それによると、沖縄県は保有台数が248,000台で、ダントツの全国最下位。一人当たりの保有台数では、0.179で、これも最下位。ただし、ブービーの長崎県が0.184で、一人当たりの台数では、両県で最下位を競っている。長崎市も沖縄と同様、坂が多いことで よく知られている。また、沖縄県と人口が同じくらいの奈良県(0.58)、滋賀県(0.55)と比べても沖縄は1/3以下である(HP「都道府県別の自転車保有台数・普及率 」より)。

《ご参考》一人当たりの自転車保有台数
   1 大阪府 0.84
   2 埼玉県 0.79
   3 東京都 0.72
      ・
     (中略)
      ・
   45 鹿児島県  0.31
   46 長崎県 0.184
   47 沖縄県 0.179

なぜ、沖縄県人は自転車に乗らないのか、私の所属するサークルの皆さんに伺った。なお、今回はボランティア先の若い方々にもお聞きした。以下、順不同。(カッコ内は、私の感想)

・幹線道路から離れると坂ばかり。町から町へと移動すると山越えをしているよう。(那覇市の首里界隈は、住宅地なのに迷路のような曲がりくねった急坂がある。おまけに道は狭い。同じ町内でも高低差は、確かに大きい。車でも坂道発進するとき少し後退するくらいの急坂だと、自転車なら峠越えしているような気がするカモ)
・沖縄は、突然、雨が降ってくる。(ごもっとも)
・日焼けする。(これも、ごもっとも)
・どこに行くにも車依存。自転車で行ったら汗をかく。それに自転車は疲れる。(メタボの人が多いからねェ)
・真夏の昼間に自転車で出かけるのは自殺行為。(そうだねえ〜、炎天下は立っているだけでも "めまい" がする)
・電動自転車を買うぐらいなら、同じ値段でスクーターが買える。(中古なら買えるね。スズキの "チョイノリ" なら新車でもお釣りがくる《訂正》チョイノリは、生産打ち切りになっていた)
・道が狭いので、自転車は危険。(車1台ほどしか道幅がないところもある。車でも危険だと思う)
・パンクをしたり故障しても、近くで直してくれる店がない。遠くまで持ち運びできない。(買うときは運んでくれるが…)
・屋根付きに置いても、すぐ錆びてしまう。台風のとき外に置いたら悲惨。(台風一過後は、ゴミと間違えられる)
・新車で買っても、すぐ劣化(紫外線と塩害)する。ブレーキは1年で効かなくなる。(そうなの?)
・大人が自転車に乗るのは恥ずかしい…という雰囲気がある。(へぇ〜、どうして?と聞いたら、どうしてでしょう?と逆に質問された。島の風土?)

・親が禁止する。なぜなら、車の運転者のマナーが悪いので、子どもを公道で走らせると危険。子どもが欲しがるので買っても、遊ばせるのは、車の通らない路地や公民館の駐車場のみ。(車は、一旦停止は止まらない。ウインカーは出さない。信号は無視する。歩いていても怖いよ)
・道路が滑るので転倒しやすく危険。滑る原因はこちらから(いきなりペタルを踏み込むと滑る気がする)
・車にぶつけられたり転倒したら、大怪我をする。もしくは死ぬかもしれない。(自転車に限らず、二輪は転倒すると無防備だからねェ。でも、これは沖縄だけでなく全国共通だ)
・車が自転車を保護の対象としてくれない。(本土なら自転車も歩行者並に扱ってくれるけれど、沖縄では…)
・売っている店が近くにない。(確かに)

ザッと、こんなご意見だった。移住を考えておられる皆さん!、島に住んでおられる方々がこう言っていますが、それでも、沖縄で自転車に乗りますか?。なお、どうしても自転車に乗る方は、引越荷物と一緒に持ってくるか、イオンor DEPOなどの大型スポーツ店でも買うことができる。ネット通販だと送料の金額で "ママチャリ" が買える。自転車は、前輪を外せば宅配便で送れるが、組み立て済みだと10,000円〜。引っ越し便扱いになる。

《追記》先日、那覇市の街を歩いていて安里三叉路と安里十字路の間で自転車さんを見つけた。佐辺自転車商会の看板が上がっていた。読み方は"さべ"ではなく、"さなべ"だそうだ。沖縄に来て初めて見た街の自転車屋さんだった。

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