「しましょうねぇ〜」 


テレビで、沖縄の勘違いされやすい言葉を話題にしていた。そのなかに「○○しましょうねぇ〜」があった。沖縄の人は、会話の中で「○○しましょうねぇ〜」をよく使う(アクセントは「しま」の「ま」にある)。本土では「一緒に○○しよう」というときや、幼児に「○○しなさいね」とやさしく言うときに使うが、ここ沖縄では、一人称の行動なのだ。相手を誘ったり、行動を促しているのではなく、自分の意思、行動を表現するときに使う。

たとえば、本土出身のAさんと沖縄出身のBさんの会話。設定は、オフィースで残業しているとき。
B「Aさん!、もう遅いので、帰りましょうねぇ〜」
A「そうだね、そろそろ終ろうか」
・・・Aさんは、誘われたと思って、内心、帰りにBさんと飲みに行こうと思っていたのだが・・・
Bさんは、「じゃあ、失礼します」と言って、一人で先に帰ってしまった。

Bさんは、Aさんに「一緒に帰ろう」と言ったのではなく、行動を促したのでもなく、同意を求めたのでもない。「私は帰ります」と言ったのだ。

テレビでは、こんな例を挙げていた。撮影のため本土から来たテレビ局のディレクターと沖縄の現地スタッフの女性が、二人でホテルのラウンジで飲んでいて、女性に「もう、部屋に帰って寝ましょうねぇ〜」と言われたので、ディレクターは、自分の部屋で期待して待っていたが、女性は現れなかった。女性は、「自分の部屋に帰って寝ます」と言っただけで、ディレクターを誘ったのではないのだ。

沖縄の人は、この言葉を使うことが多い。当たりが柔らかい感じがあるので、どちらかといえば、使うのは女性が多い気がする。今は慣れたが、「一緒にしましょう」と誘っているわけでもないのに「しましょうねぇ〜」と言われるので、はじめは、何か変な感じだった。

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