ヌーリ川の桜


ヌーリ川 桜

本土の桜は、温暖なところから開花し、桜前線は徐々に北上する。ところが、沖縄では、本島北部から咲き始め南下する。昨年12月21日、世界遺産の今帰仁城跡に行ったとき、既に1本だけ、数輪、花を付けていた。そして、今年(平成26年)の1月23日、本部町の八重岳に行ったときは満開だった。およそ75kmほど南にある那覇市の与儀公園では、2月12日〜16日に”さくらまつり”が行われる予定である。

本島中部のうるま市にヌーリ川が流れている。聞きなれない名前なので、外国の川みたいだが、通称ではなく本名である。ネットで調べたら、名前の由来は、昔から海苔のような水苔が生えていることから“ヌーリ(のり)ガー”、また、祝女(沖縄で、村落の神事をつかさどる世襲の女神職 )専用のカー(井泉)だったのではないかと言う説もある(HP「多良川うちなぁ湧き水紀行」より)。全4.1キロの準用河川(一級河川及び二級河川以外の「法定外河川」のうち、市町村長が指定し管理する河川のこと)。そのヌーリ川に2月6日、桜を見に行った(ヌーリ川の”さくらまつり”は2月8〜9日)。ほぼ、満開だった。寒緋桜(カンヒサクラ)の木が500本あるという。新聞の桜の名所コーナーにも紹介されていたので、本島中部では、最大級規模の花見スポットだろう。

まだ整備されてから年月が経っていないそうなので、木は小さく、見栄えはしないが、沖縄で河畔に咲く桜はめずらしい。しかし、本土の「そめいよしの」のように一斉に咲いてくれない。早く咲いたり、晩生があったりする。私が見たときも、上の写真のように満開の木もあれば、蕾の木もあり、花は終わって葉が出ている木もあった。花も、色も濃いものがあれば、薄いものありと、いろいろ。木が成長すれば、均一化されるのかなぁ?。照明も用意してあったので、川面に映る桜で一杯!もいいかも。

しかし、本土では、桜の下にシートを敷いて宴会をするのが定番だが、沖縄では、そういう光景を見たことがない。外でバーベキューをしたり、清明(シーミー)のときは、お墓の前で飲食するのに、桜の下で宴会はしない。また、本土では、散るときは花びらが1枚1枚舞い落ちるので桜吹雪になるが、沖縄では桜吹雪にはならない。花弁ごと、ポトッと落ちる。沖縄の方で、本土の桜はテレビで何度も見たが、桜吹雪を見たことがないので、是非、見たいという方が何人かおられた。”散るさくら 残るさくらも 散るさくら”良寛さんの句が浮かんだ。

◎平成27年の開花状況は ⇒ こちらから


ヌーリ川の桜

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