町内会と近所付き合い


こちらに引っ越しをしてきたとき、町内会には、当たり前に入るものだと思っていた。ところが、「入ってください」と、大家さんにも町内会の方からも、一度も言われたことがない。町内会長さんに引っ越しの挨拶に行くため大家さんに場所を聞いたら、「挨拶なんて必要ありません。それにアパートの人は町内会に入らなくてもイイですよ」と言われた。というわけで、我が家は町内会に加入していない。町内の行事の連絡は全くないので、清掃にも総会にも行ったことがない。町内会への加入率をネットで調べてみたら、那覇市で20.9%。5軒に1軒しか加入してない。那覇市役所の職員でさえ、39.3%という。それで町内会が機能するのだろうか?。加入しないのは、太平洋戦争時に、町内会が戦時動員の末端組織であったことが皆さんの記憶にあるからだろか。それとも、ゆいま〜る(相互扶助)の精神があるから町内会は必要がないのかなぁ。

今、私の住んでいる町内には立派な公民館がある。近くの人が歩いて行ける施設なのに、駐車場は、すごく広い。ときどき太鼓の音が聞こえたり、駐車場でバーベキューをしたり、夏休みには、保育所みたいになり、一日中、子ども達が遊んでいる。ネットで検索すると、ほかの町内の公民館では、習い事などの多くの講習が行われているようだ。三線、エイサー、琉球舞踏から書道、大正琴、英会話などをやっている。町内会によって活動が異なるようだ。

次は近所付き合いの話。
引っ越してきたとき、不動産屋の担当者に、アパート内で、私より先に住んでいるのは何世帯か?と聞いて、世帯数分の洋菓子を手土産として用意した。入居した日に近隣に挨拶に出向いた。1軒だけ留守だったので、翌日も翌々日も行ったが留守だった。不動産屋に聞いたら、「入ったばかりなので、前の家と両住まいをしているかも知れない。ここでは(沖縄では)引越しの挨拶など必要ありませんから、気にしなくてイイですよ」と言われた。結局、手土産の賞味期限が近づいてしまったので、持って行けなかった。私より後に入居した方々からも挨拶がなく、1階の郵便受けに名前を書いているのは、我家を含め2軒だけなので、お隣の方も下の部屋の方の名前も分からない。隣の方は留守がちで、帰ってくるのが深夜のようなので、顔も見たことがない。こちらで知り合った人は親切な人が多いのだが、アパートでは近所付き合いをする習慣がないのかなぁ。

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《追記》私達夫婦が住んでいる間、アパートの2家族が転居し、新しい住人が2家族入居した。転居された階下の方はわざわざご挨拶にお出でになったが、もう1家族は、隣の部屋の方だったが、全く挨拶もなく引っ越しされた。というか、いつの間にか居なくなっていた。その方とは、2年半も隣に住んでいたのに、ついに名前も知らなかった。新しい住人は、顔を会わせれば挨拶はするが、初対面のときも「引っ越してきた○○です」と名乗られず、郵便受けにも名前が書いてないので、お名前も知らない。分かっているのは小学生の子どもが2人いることだけ。この子達は、引っ越しの荷物が着く前々日に階段で遊んでいたので、「君達、どこの子ですか?」と聞いたら「引っ越ししてくるの」と言ったので、新住人の子だと分かった。

本土の人間から見れば、転居しても入居しても近隣に挨拶するのは、ごく当たり前のことなのだが、「郷に入っては郷に従へ」なので、気にする必要はないのかも・・・。ウ〜ン、よく分からない。同じ屋根の下に住んでいるのにねェ。

私は「町内会」と言ったが、「自治会」というのが正式な名称のようだ。大学の先生から聞いた話だが、昭和30年代までは、新参者は自治会に入るのに保証人が必要だったとか、よそ者は入りにくいなど、かなり閉鎖的であった。仮に入れても役員にはなることも難しかった。そういう悪いイメージの名残が加入者が少ない原因のひとつかもしれない。

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