2千円札


本土では、めったに見ることのなかった2千円札が、沖縄では流通している。私は前に見たことがあったので、最初にお釣りでもらったときでも違和感はなかった。しかし、こちらに来て2千円札を見たのは数えるくらいなので、流通頻度は低下しているようだ。お釣りをもらうとき、「2千円札が入ってもイイですか?」と聞かれるときもある。聞かれたら、使いにくいので、「千円札でお願いします」と言うことにしている。2千円札でもイイですか?と聞くところを見ると、イヤがる人も多いのだろう。

人気のない理由としては、2千円札以外の紙幣で何不自由なく事足りており、あえて使いなれない2千円札を使う必要がないこと。ATMや自販機の対応が遅れ不便なこと。日本人は「2」のつく紙幣や硬貨になじみがないこと。他の札と間違えやすいなど、いろいろな理由があげられている。沖縄で流通しているのは、表面に守礼門が描かれ、また沖縄サミットがきっかけとなって発行されたので沖縄県民は愛着がある。沖縄の行政と経済界が一丸となって二千円札の流通促進を行い、県内のATMの9割を二千円札の入出金に対応させるなど、地道な努力があったからという。また、本土復帰前には20ドル札を含む米ドルを使っていたことから、県民が「2」の付く紙幣の利便性に慣れていたという説もあるとか。

本土で生活している人は、2千円札を見る機会も少ないと思うので、沖縄に来て「何、コレ?」と言うことのないよう、写真をお見せしたい。上が表面。


2千円札表

2千円札裏


《ご参考》沖縄サミットと西暦2000年(ミレニアム)をきっかけとして発行された。発行後には、新券の珍しさもあって銀行の窓口に両替依頼が殺到したものの、一時的な流行を過ぎると、流通、使用は低調になり、平成15年度以降は製造されておらず、大量の2千円券が日銀の金庫に保管されたままの状態になっているという。平成25年時点で、2千円紙幣の流通量は1億枚だが、その4割以上が沖縄で出回っている(以上、Wikipediaより)。もっと全国に普及させようと思ったらアイディアで勝負しなくては。たとえば、2千円札を財布に入れておくと幸せになれるという噂を広めるとか、2千円札で宝くじを買うと、よく当たる、という噂をネットで流すとか・・・。

《追記》新聞(琉球新報)によると、発行から15年目を迎えた2千円札は、その流通枚数が1億枚を切ったことが分かった。本土の大手スーパーの一部では、社内規定で2千円札を釣り銭として使ってはいけないと規定したところもあるそうだ。理由は、2千円札を見慣れないお客様が戸惑うことがあるからだとか。新聞記事にはなかったが、今、めったに見ることのない岩倉具視の5百円札が、まだ日本全体で2億1千万枚も流通していることを考えると、2千円札が、いかに人気がないかが伺える。そのうちに流通しているのは沖縄県だけになるかも。

《ご参考》それでは、ここで問題です。日本で流通している紙幣で一番流通枚数が多いのは、何円札でしょう?。金額ではなく枚数でお答えください。
ファイナルアンサー「千円札」・・・・・「残念!、正解は1万円札です。千円札は37億5千万枚ですが、1万円札は79億5千万枚も流通しています(平成26年6月末、日銀調べ)」。千円札の方が多いのは私の財布の中だけのようでした。 (--、)

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