沖縄県人はカラオケが大好き


本土にいるとき、宴会をカラオケ店でしたことはなかった。ところが、こちらで4つのサークルに所属したが、新年会、総会、忘年会など、全員で集まるときは、カラオケ店か飲食店の貸し切りカラオケルームで行っている。これは伝統で、私が入会する前から、ず〜っと引き継がれているそうだ。

先月、忘年会で行ったカラオケ店は、定員40人ほどの大きな部屋にステージが付いており、椅子も応接セットのソファーで、ゆったり座れる豪華なものだった。ここは3時間、歌い放題、飲み放題だった。次の忘年会は、料理屋のビルの3階がカラオケ専用ルームになっており、食べきれないほどの海鮮料理が出て飲み放題。もちろんカラオケ代込みであった。絶えず4〜5曲は予約状態になるくらい大盛況だった。次に行ったのは、これまたカラオケ店だが、このサークルのメンバーはお酒を飲まない女性が多いので飲み放題にはせず、単品で料理と飲み物を注文した。はじめは3時間の予定だったが、時間がきても何曲か残っており1時間延長した。去年行った寿司屋と中華料理屋もカラオケ付きの貸し切りルームで飲み放題、歌い放題だった。部屋には応接セットのテーブルとソファーが置かれており、特別室とかVIPルームと名前がついていた。

忘年会、新年会以外の飲み会でも、二次会は、たいていカラオケ店に行く。一次会から居酒屋ではなくカラオケ店でやることも多い。沖縄の皆さんは、どうもカラオケ大好きのようで、いつも歌いたい人が大勢居て順番待ちになる。私は今でも、ずうずうしく歌うことはせず、聞く方に回っているが、「一人一曲は歌おう」とすすめられれば出来るだけ皆で歌えて、盛り上がる歌を選曲している。本土に居る時は、二次会のスナックで歌うことはあっても宴会の席で歌うことは皆無だったので、小椋佳とか因幡晃を歌っていたのだが、自己陶酔型の暗い歌が多いので、こういう歌は宴会には向かない。

サークルのメンバーとのカラオケも、沖縄に来てから、もう二十回〜は行っているので、誰がどんな歌を歌うのか、大体分かってきた。そのなかで、皆さんが決して歌わないジャンルがある。それは軍歌である。軍歌系の歌を一度も聞いたことがない。 先の大戦では、沖縄では20万人以上の方が亡くなった。沖縄県人の4人に1人が亡くなったそうだ。サークルのメンバーの平均年齢は60歳以上なので、父母、祖父母や親戚の方も、きっと何人かは亡くなっていると思う。そういう境遇の方は、戦争を賛美するような軍歌を軽々しく歌うような気持にはならないのだろう。もし、本土の皆さんが沖縄に来てウチナーンチュの方たちとカラオケに行ったとき、空気を読まないで軍歌系ばかり歌ったら、それが原因で嫌われるかもしれない。このサイトの「こんな移住者は嫌われる」は、⇒ コチラから

谷村新司さんの歌は、皆さん、お好きなようで、「昴」は特に人気がある。カラオケの締めに全員で大合唱になることもある。しかし、彼の歌の中で皆さんが歌わない曲がある。それは「群青」である。この歌は軍歌ではないが、カラオケの画像が軍艦や戦闘機という戦争を思い出せるシーンが背景に映し出される。いい曲調なのだが歌われたのを聞いたことがない。

そしてお決まりなのは、カラオケ終了の合図に「唐船(とうせん)ドーイ」を歌い、皆が輪になって踊り出すのだ。テンポの速い沖縄民謡である。踊りの振りは、阿波踊りの女踊りのように、頭の上で手を左右に振る。沖縄の皆さんは、これを「カチャーシー」という。曲は「唐船ドーイ」以外にも「豊年音頭」や「アッチャメー小(ぐゎー)」などがある。どれも島言葉なので、私が聞いても意味は分からない。次に「カチャーシー」で歌われる曲をリンクしたが、急に音が出るので深夜などの場合は、ボリュームにご注意を。

・「唐船ドーイ」をお聞きになりたい方は ⇒ コチラから
・「豊年音頭」をお聞きになりたい方は ⇒ コチラから
・「アッチャメー小」をお聞きになりたい方は ⇒ コチラから

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