那覇市福祉事務所に喝!


最近、腹の立つニュースを耳にする。政府は沖縄振興予算を大幅に減額した。理由は国が進める辺野古基地建設に対し、沖縄県が協力しないからという。つまり基地建設の進展と振興策をリンクさせたのである。これは、金が欲しけりゃ基地を造らせろと言っているに等しい。まさに恫喝である。

また、本島北部の東村(ひがしそん)に高江という人口160人の小さな集落がある。そこに米軍が6つのヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)建設しようとしている。高江住民は昼夜を問わず米軍ヘリが飛んだら生活できないと工事現場の入り口で、非暴力の抗議活動として座り込みを始めたところ、全国から動員された500人の機動隊員が、村民を拳で殴る(動画は ⇒ コチラから)、腕を捻じ曲げる、女性の首を絞めて気絶させたなど、暴力的に排除した。また、これらを撮影した琉球新報と沖縄タイムスの記者2名を排除し拘束した。9月28日には、反対住民を数人がかりで、一人ひとりを押さえ込んで工事用ロープで縛って引き上げて廃除するなど、まるでモノ扱い(この部分は9/29追記)。さらに、政府は、9月13日からヘリパッド工事用の大型重機を搬入するのに、自衛隊の大型輸送ヘリを使うことを決定した(この部分は9/13追記)。そのうえ、工事現場への作業員輸送を警察車両が行っているという。自衛隊や警察は、いつから工事業者の下請けになったのか?。

このほか、腹の立ったニュースとして、那覇市のゆいレール駅のエスカレーター、エレベーターが故障しているのに、3ヶ月以上も放置していたことは、このサイトでもご紹介した(詳しくは ⇒ コチラから)。そして、今回は生活保護を受けている家庭の子女が奨学金を受け取ったら、生活保護費の返還を請求されたというニュースが流れてきた。顛末は次のとおりである(琉球新報を要約)。

那覇市に住むA子さんは、生活保護を受けていた。娘が二人おり、高校進学のために県の財団から奨学金総額100万8千円を受け取った。そうしたら那覇市は、これを全額収入とみなし、昨年5月、A子さんに100万8千円の保護費の返還を請求した。驚いたA子さんは、沖縄県に審査請求をしたところ、県は那覇市へ処分の取り消しを命じたので、市は10月に返還請求を取り下げた。ところが、一旦、請求を取り下げたにもかかわらず、今年の5月に93万1千円の返還を再請求したというものである。

この記事をよく読んでみると、娘さんが受け取った奨学金の種類は、返さなくてもいい給付型ではなく、将来 返済する貸与型だった。A子さん宅は、生活保護費の返還を請求され、奨学金は返済という2重債務を背負わされたことになる。沖縄では子どもの貧困が大きく取り上げられ、生活困窮者の救済をするべき市の福祉事務所は、その役割を放棄しているとしか思えない。A子さんと福祉事務所の間にどんな言葉の行き違いがあったのか知らないが、これは、パブハラ(Public office harassment)だ。皆さんは、どう思われるだろうか?

生活保護費を受けている世帯に収入があったら保護費は減額される。これは理解できる。しかし、将来、返済をしなければならない奨学金は収入だろうか。新聞報道によれば、厚生労働省は昨年8月、学習塾に通う費用を奨学金やアルバイト代から捻出する場合は、収入認定から除外し、保護費を減額しないよう全国自治体に通知したという。那覇市福祉事務所は、この通知を無視しているのか。保護費の再請求を受けたA子さんは、8月、県に対し、再び審査請求をした。また、市と子どもの学習費を巡って争っていたA子さんは、昨年3月、生活保護費の受給を辞退している。

なお、現在、長女は特待生として九州の大学に進学。次女は生活困窮世帯対象の塾でアルバイトをしながら進学を目指しているという。二人とも、こんな理不尽なことがあってもめげずに、ちばりよ〜(がんばれ)。

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