「ゆんぢち(うるう月)」って何?


ウチナーンチュ(沖縄県人)の方と話をしていたら「今年は ”ゆんぢち” やさ〜」と言われた。”ゆんぢち” なんて初めて聞いた言葉なので、意味を尋ねると「うるう月のことだよ」と教えてくれた。「エッ、うるう月?」、うるうなら分かるが、うるうって何だろうと調べてみた。

うるう年は、4年に一度、2月が29日になる年のことだが、旧暦は1年が約354日しかない。つまり、太陽暦より約11日短いので、月と季節がずれるのを防ぐために、19年間に7回、およそ3年に1回、同じ月を2回繰り返えして調整しているのだ。繰り返される2回目の月を、”ゆんぢち(うるう月)” という。”ゆんぢち”の年は、1年が13ヶ月あることになる。

しかし、あの世では、”ゆんぢち” は、暦の上ではないものとされている。そのため、ご先祖さまも目が届かない月なので、仏壇や位牌の取り替え、お墓の建て替えなどができる年とされているそうだ。

今年の ”ゆんぢち” は旧暦の5月が2回ある。文章にすると分かりにくいので、箇条書きにすると こうなる。
「新」は新暦、「旧」は旧暦、「閏」はうるう月
  新5月26日は、旧5月1日
  新6月23日は、旧5月29日
  新6月24日は、閏5月1日
  新7月22日は、閏5月29日
  新7月23日は、旧6月1日

つまり、旧暦5月29日の翌日が閏月5月1日となり、5月1日から5月29日までが1年に2回あるということなので、1年が13ヶ月あるのだ。

沖縄方言辞書によると、今では、使われることが少ない言葉だそうだが、墓石屋さんや墓地の販売会社は、書き入れ時なので、よく使うだろうなぁ? (沖縄方言辞書、Weblio辞書などを参考に作成)。



カレンダー
カレンダーを見ると 平成29年旧暦5月29日の翌日が 閏月5月1日となっている


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