トップはネパール人


内閣府が発表した日本で働く外国人労働者数は128万人で、一番多いのは中国人、次いでベトナム人、フィリッピン人という順番だった。では、沖縄県内で働く外国人は、どこの国の人が一番多いと思われるだろうか?。本土では中国人が一番多いので、沖縄でも中国人が多いのかなぁと思ったが、違っていた。

沖縄労働局が平成29年10月現在の外国人労働者数を発表した。それによると全体では7,310人で、沖縄県でのトップはネパール人で1,981人、次いでフィリッピン人の986人、中国人(香港人を含む)は955人で、第3位だった。全国の統計とは随分異なる結果だった。外国人を雇用している事業所は1,445ヵ所で、産業別では、宿泊・飲食業が1,198人、卸売り・小売業が1,018人と続く。

この統計は、毎年10月時点で発表されるが、平成26年−3,388人、同27年−4,898人、同28年−5,971人で毎年増加している。平成26年までは中国人がトップだったが、平成27年からネパール人が一番多くなり、年々増加している(以上、沖縄労働局事例統計情報より)。

なぜネパール人が多いのかは、よく分からない。 以前、新聞に掲載されたことだが、沖縄とネパールは、地縁や血縁を大切にする文化や気候が似通っているとか。 また、ネパール国の人口、3,000万人のうち、約300万人が海外へ出ているのだが、外国はビザが下りるのに時間がかかるが、日本では留学ビザだとすぐおりるとか。東京や大阪の日本語スクールは、日本語能力試験で一番やさしいN5(幅広い場面で使われる日本語が理解できる:)レベルはないと入れないが、沖縄では全く話せなくてもOKなので人気があるそうだ。

10年くらい前、移住の下見に来て本島中部の大きなホテルに泊まったとき、フロントマンに夕食のリクエストをしたのだが、返事があいまいで、こちらの意思が本当に伝わっているのか、よく分からないことがあった。胸名札の名前は日本人の苗字で顔つきも日本人のように見えたのだが、アクセントが微妙に異なる。心配になったので、部屋に入ってからフロントに電話したら、日本人のスタッフが出て、正確に伝わっていなかったことが分かった。確認してよかったと安堵した。コンビニならレジすることが中心なので、意志の伝達はさほど重要ではないかもしれないが、ホテルのフロントは、せめてN3程度(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる)の日本語が使えないと難しいだろうなぁ。

(注)N3とかN5というのは、日本語能力試験にはN1、N2、N3、N4、N5の5つのレベルがあり、いちばんやさしいレベルがN5で、いちばん難しいレベルがN1である。

《犯罪はベトナム人がトップ》平成29年に全国の警察が摘発した来日外国人の犯罪1万7,006件(前年比20%増)のうち、ベトナム人による事件が5,140件と3割を占め、統計を取り始めた平成元年以降、国籍別で初めて最多になったことが警察庁のまとめで明らかになった。前年まで最多だった中国を439件上回った。同庁は来日ベトナム人の急増が背景にあるとみている。摘発されたベトナム人の事件の4割が店舗での万引きだった。盗品をベトナム本国に空輸するなどして、換金する手口が目立つという。 (平成30年4月12日付け毎日新聞より)。



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背景の「読谷山花織」は、「ゆたんざはなうぃ」または、「よみたんざんはなおり」と読みます。琉球王朝のための御用布として織られていました。絶滅寸前だったものを、昭和39年に読谷村で「幻の花織」として復活しました。