キャバクラは沖縄が全国一


夜の松山

人通りの絶えない那覇市松山、1丁目のホテルタイラの前あたり


キャバクラに行ったこともないのに、こんなタイトルで書いて恐縮なのだが、先月、本土の友が沖縄に来て、一緒に夕食をした後、歩いてホテルまで送っていった。そのとき、沖縄一の繁華街・松山を経由することもできたので、メイン通りから1本西の道に入って歓楽街を歩いた。すると、客引き(注1)のお兄さんが次々と声をかけてくる。中にはヒゲを生やした近寄りにくい ”おあ兄さん” も優しく声をかけてくる。友人は学生風のバイト君みたいな若い客引きをからかったりして楽しそうだったが、少し酒が入っているので、本当に客引きについて行ってしまうといけないので、途中からメイン通りの国道58号線に戻った。友人は行ってみたかったなぁというような顔をしていた。こういうところを希望する人もいるようなので、今回、聞きかじりなのだが、沖縄のキャバクラについて ご紹介する。

キャバクラとは、Wikipediaによると、キャバ嬢と呼ばれる女性が客席に付いて接待を行う飲食店のことをいう。フランス語由来の 「キャバレー(cabaret) 」と、英語の「クラブ(club) 」を合成した造語で、和製外来語である 。つまり、キャバレーのようなクラブのような風俗営業店のことである。

HP「都道府県別統計とランキングで見る県民性」によれば、全国のキャバクラ店舗数は54,463軒で、成人10万人あたり51.81軒が平均。軒数が最も多いのは沖縄県で成人10万人あたり363.45軒。これは全国平均の7倍で断トツで多いのだ。2位は鹿児島県で153.96軒なので、沖縄は2位の倍以上。3位は山口県(133.13軒)で、以下、岐阜県(129.14軒)、福岡県(118.80軒)の順。一方、最も軒数が少ないのは鳥取県で成人10万人あたり8.09軒。これに滋賀県(10.55軒)、長崎県(11.46軒)、兵庫県(12.65軒)、佐賀県(14.48軒)と続いている。

那覇市のキャバクラ地帯は、国道58号線の西にある「松山」が沖縄一の歓楽街である。国際通りから歩いても10分くらいの場所にあり、夜になれば街は活気にあふれ、夜が明けるまで人通りが絶えることはないそうだ。世間からは、リトル歌舞伎町ともいわれているらしい。HP「沖縄レーダー」によれば、基本的な沖縄のキャバ料金は、1時間/5000円(お一人様)だとか。ただし、この金額は、お連れの方二人以上で入店の場合である。もし、お一人で沖キャバに行こうとするならば、1時間/8000円以上はするそうだ。私の所属するサークルのウチナーンチュに聞いた話だけれど、初めての人は、松山交差点の無料相談所を利用した方がイイと言っていた。そんな相談所があるんだねぇ。

いずれにしても、松山地区には、沖縄の表もあるが、裏もある。光も当たれば、影も見え隠れする。この地区に行かれる方は、その一切を自己責任でお願いする。松山以外にも、本島では那覇市久米、東町、若狭、宜野湾市普天間、浦添市城間、沖縄市の上地(中の町)、うるま市赤道、同石川白浜辺りが有名だとか。この情報は、70才代の生粋のウチナーンチュの方にお伺いした。「そんなところへ行きたいの?」と聞かれたので、説明すると長くなるので、「ハイ、本土から来る友人が連れて行けというのです」と弁明した。

なお、人口10万人あたりではなく、店舗総数では、東京都の7,000店が一番多く、2番目は福岡県の4,967軒、そして沖縄という順になるそうだ。
なお、余談だが、河北新報によると、仙台市では、市中心部の六つのアーケード商店街と国分町を対象に実施した調査したところ、午後6〜10時に商店街付近で確認された客引きは、何と700人もいたそうで、内、500人近くは居酒屋、200人は風俗の客引きだった。市民からは、「邪魔」「怖い」といった苦情が増えているといい、実効性のある客引き禁止条例の早期制定を望む声が高まっているのだとか。那覇市の調査が見当たらないので、仙台市の客引き700人が多いのか少ないのか私には分からないが、沖縄の場合は、国際通りの土産店の客引きが強引なので、皆さん、夜だけでなく昼間もご注意を。

(注1)客引きは、自治体の条例で客引き行為を禁じている場合を除いて、全てが違法ではない。警視庁の「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について」によれば、通行人に対して「お時間ありませんか?」「お触りできますよ」などと、声を掛けながら、相手の反応を待っている段階では、客引きに当たらないが、相手方の前に立ちふさがったり、相手方につきまとうと違法な客引き行為になるそうだ。だから、「一杯どうですか?。今の時間ならサービスしますよ〜」と不特定多数の人に向かって声を掛けて、通行人の方から「いくらになるの?。値段があえば行ってもいいよ」という風に応じて、その結果、店に行くことが決まった場合は、違法な客引きとはならない。 反対に、ある通行人に寄り添うように歩きながら「お兄さん。安くしますよ」と執拗に勧誘すると違法な客引きとなるというわけだ。大阪では、業態を問わずに指定された地域での客引き行為が禁止されているので、若手お笑い芸人が通行人にライブのチケットを売るのに苦労しているというケースがあるとか。


ナビゲーションはトップページにあります。⇒ TOPページへ

背景の「読谷山花織」は、「ゆたんざはなうぃ」または、「よみたんざんはなおり」と読みます。琉球王朝のための御用布として織られていました。絶滅寸前だったものを、昭和39年に読谷村で「幻の花織」として復活しました。