沖縄にもスギがあった、エッツ!


《追記》は、一番下にあります。



沖縄の杉  
島南洋杉


沖縄に来る前も、来てからも、ずっ〜と沖縄にはスギの花粉症はないと思っていた。スギの木がないのだから、なくて当たり前のはず。

ところが、本土では花粉症が激しく発生しているというニュースを聞いた3月1日、史跡巡りのため南城市玉城の国民運動場横を通ったとき、明らかに針葉樹の木の見つけた。葉を見るとスギとは違うが何だろう?。以下は、同行していたウチナーンチュ(沖縄県人)の年配の方との会話である。

私「この木、何でしょうねェ?」
沖縄の方「スギですよ〜」
私「エーッ、沖縄にはスギは無いんじゃないですか〜?」
沖縄「この木は、沖縄ではスギと言ってます」
私「じゃあ、花粉もありますか?」
沖縄「さあー、花粉は、見たことないですねぇ〜」


家に帰って調べてみた。Netの図鑑で、撮った写真と見比べると、島南洋(しまなんよう)スギという木のようだった。確かにスギと名前がついているものの、スギ科ではなく、ナンヨウスギ科だった。花粉は見られないとある。

ホッとしたが、沖縄にもスギの仲間があることは分かった。花粉はないようなので、とにかく明るい安村さんではないが、「皆さん、安心して沖縄に来てください。島南洋スギの木はありますが、スギ花粉はありませんよ〜」


NEW《追記》
本島にホントウの秋田スギがあった!!
新聞のニュースによると、やんばるで秋田スギが見つかったそうだ。事のてん末は次のとおり。
「やんばるで秋田スギが育っているそうだ。一緒に探してくれないか」と沖縄の秋田県人会が琉球新報に問い合わせをしたことから始まった。記者が取材すると、国頭村森林組合総務課長の山城健さん(60)から有力な情報を得た。「秋田スギなら知っている。場所も分かるよ」
平成31年2月25日、一行が国頭村辺野喜(くにがみぐんべのき)の森を訪れたところ、イジュやイタジイなどの広葉樹が茂る森の中、空へまっすぐに伸びる針葉樹があった。周辺だけで50本以上はあり、1本の幹の太さは120センチ余、長さは20メートル以上。樹齢は少なくとも51年を超える。取材を進めると、人々の記憶から遠ざかった沖縄と秋田の絆の物語があった。
戦争で荒廃した沖縄を緑化で支援しようと、秋田スギ苗を贈る計画があった。昭和37年1月、沖縄戦で亡くなった秋田出身者を追悼する「千秋の塔」が糸満市摩文仁に移転建立され、当時の小畑勇二郎秋田県知事も除幕式に参加した。沖縄には戦争の爪痕が深く残り、緑化推進の運動が展開されていた。沖縄の惨状を確認した小畑知事は秋田スギを贈ると決めた。
翌2月、極寒の秋田から最初の苗7千本が送られ、国頭村辺野喜や奥間(与那覇岳)、名護市源河、久志の造林地に植林された。昭和43年12月までに5回に渡り、計2万2千本が贈られた。種子も15キロが届けられ、北部や八重山の当時の営林署や試験場、琉球大学に分配されたという。秋田や沖縄の林業関係者は沖縄で成長するか不安視したが、一部はやんばるの森で育った(以上、琉球新報より)。
さて、ここで問題となるのがスギ花粉である。沖縄には花粉症がないと信じられている今、残った秋田スギは花粉をまき散らすのだろうか?。朗報がある。沖縄のスギは、「休眠打破」になりにくいので花粉が飛ばないともいわれている。動物は、寒い冬には冬眠して、暖かくなる春頃に目覚めるが、植物にも似たような現象が起こる。気温が低くなると休眠し、暖かくなると休眠から覚める。これを「休眠打破」という。そして、スギが花粉を飛ばすには、この「休眠打破」の状態が不可欠で、「休眠打破」が起こらなければ基本的に花粉は飛ばないといわれている。年中、気温が高い沖縄では、そもそも「休眠打破」しにくい事から、固体差があるので絶対とはいえないが、花粉が飛ばない、もしくは花粉の飛ぶ量が少ないという(以上、沖縄REPEATより)。 ソメイヨシノが沖縄では花が咲かないのと同じことのようだ。安心した。


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