アダコーヒー
アダコーヒーは、国頭郡国頭村の安田協同売店内にあり自家焙煎コーヒーを提供している。「安田」と書いて「アダ」と読む。昔は「アラ」と呼ばれており、沖縄では、「アラ」とは海とかかわりのあることを示すそうだ。
安田の協同売店は、地元の協同組合が始めたという。他の地域では共同の文字を使うところもある。協同店や共同売店とは、村や地元の住民の共同出資によって運営されている店舗をいう。沖縄特有の店舗スタイルである。特に、本島北部は、昔は、車が通れるような道もなく、徒歩か船でないと買い物にも行けなかったので、協同店は、ライフラインには欠かせなかった。安田の店も、出来てから100年以上経っているが、今は、地元集落の経営ではなく、個人の請負制に変わってるそうだ。食料品から生活雑貨、工具、農具まで幅広く取り扱っており、昔から地元に密着した店である。
ここに一番近いコンビニは、西海岸の道の駅「ゆいゆい国頭」の近くにローソンとファミマがあるが、20キロ以上離れている。今は道がよくなったが、それでも50分ほどかかる。名護市のイオンまで行くと50キロあるので、1時間45分くらいかかるだろうか。このため、車での移動のできないお年寄りには、なくてなはらないお店である。
そんな安田の協同店が他と変わっているのは、自家焙煎のコーヒーが飲めることである。メニューは、近くのアダ・ファームで採れた豆を使った「アダコーヒー」である。他にも1杯100円の「売店コーヒー」もあり、セルフでお湯を注いで作る。「売店コーヒー」も自家焙煎である。
なお、「アダコーヒー」は、その年の収穫量によって価格は変動するそうだが、オンラインの価格表を見ると40グラムは豆でも粉でも3,900円。ドリップは、3パックで5,500円となっている。珍しいところでは、コーヒーの花のハチミツも売っていた。こちらは、150グラムで3,800円。