元旦なのに台風が発生


平成31年1月3日の朝、RBCラジオの「シャキット・アイ」を聞いていたら、元旦の日に台風1号が発生したという話しをしていた。「エッ、もう台風?」と思って新聞を確認したら、3面記事の片隅にほんの6行だけの扱いだった。沖縄では大したニュースではないようだが、興味があったので調べてみた。

発生したのは、ベトナムとブルネイの間の南シナ海の熱帯域で、対流活動が活発になり、この中から積乱雲が集まって熱帯低気圧となり、さらに発達して中心気圧が1000ヘクトパスカル、最大風速が毎秒18メートルとなり、台風の基準である最大風速が毎秒17.2メートル以上となったという。 赤道近くの海域では、真冬となっても、海面水温は28度あるそうで、台風が発生・発達する海面水温は27度以上と言われているので、台風が発達するには十分な海面水温である。

これまでで一番早い台風は昭和54年の1月2日だそうなので、40年ぶりに記録を更新した。しかし、気象予報士の福田寛之さんは「台風は年中発生しているので、たまたま元旦に発生しただけです」と素っ気ない。気象学的にはあまり意味がない統計のようだ。 なお、この台風1号は、日本には直接、影響はないそうだ。

ご参考までに昨年(2018)の台風発生回数は下表のとおり(昨年の台風1号は1月4日発生)。


2018年の台風の発生数
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
2018 1 1 1 0 0 4 5 9 4 1 3 0 29


《追記》
1月6日朝、ラジオを聞いていた。元旦に発生した台風1号は、その後、発達してタイ南部に上陸したとか。日本には影響はなかったが、有名な観光地、サムイ島やプーケット島付近を通過しマレー半島を横断していったそうだ。強風と高潮で死者は5名、1000人以上が浸水で被災した報じていた。

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《追記》 「珍現象・台風1号がサイクロンに」
元日に発生した台風1号は、マレー半島で東経100度線を西に越えて「サイクロン」に変わるという珍しい現象が起きた。同様の現象は観測史上過去6回しかないそうで、平成9年の台風26号以来、22年ぶりのこと。東風に押されて水温が高い海域を進んだため、勢力が維持されたとみられている(共同通信Newsより)。
台風は、赤道以北で太平洋と南シナ海に存在する風速17メートル以上の熱帯低気圧が、東経100度線より西に進むと呼び方がサイクロンに変わるのだという。監視担当も日本の気象庁からインド気象局に変わるそうだ(気象庁HPより)。へぇ〜。


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