「パーントゥ」って何?


パーントゥ

RBCテレビより


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2021年は中止に
宮古島パーントゥ・プナハは、昨年に引き続き2021年も新型コロナの感染防止のため中止となりました。


平成30年10月26日のRBC(琉球放送)テレビで「宮古島パーントゥがユネスコ登録へ」というニュースが放送された。沖縄では新聞やテレビで年に1回紹介されるので知られているが、本土では、それほど知られていないかもしれないので「パーントゥ」が何なのか、ご紹介したい。

「パーントゥ」とは、宮古島の平良島尻と上野野原(のばる)に古くから伝わる集落の厄を払い、福を招く伝統行事のことである。仮面をかぶったり仮装をした人が「神」として家々を訪れ、怠け者を戒めたり幸福をもたらす。その「パーントゥ」が、早ければ平成30年末にはユネスコの無形文化遺産登録が決まる見通しとなった。島尻と野原の2地区の「パーントゥ」は名称は同じ「パーントゥ」でも、外見や厄払いの方法が大きく異なる。

平良島尻の「パーントゥ」は、旧暦9月に現れる。体を「キャーン」と呼ばれるつる草で覆い、仮面をかぶって全身に泥を塗った神「パーントゥ」3体が集落のはずれにある「ンマリガー」(生まれ井戸)から出現する。泥を塗ることで悪霊を退散させ、厄払いになるとされている。その泥は、とんでもなく臭いそうだ。
地域内で赤ちゃんが生まれた家などにも「パーントゥ」が入り、泥を塗りまくっていく。新築の家に取り憑く悪霊を祓いその家に縁起を付けるという役割もあるため、家に上がり込み豪快に泥を塗りたくる。新築の家の持ち主は、いくら汚されても怒ることなく、「パーントゥ」にお酒をふるまってもてなす。 地元民でも観光客でも見境なく襲うので、行事を見学に行く人は、汚れてもいい服でお出かけを。また、出来るだけ色の薄い服がベター。濃い色だと塗られていないと思われ、何度でも襲われるとか。
他の放送局のニュース映像は、パーントゥがお巡りさんに抱き着いたり、パトカーを泥だらけにしていた。近年は、行事の主旨を理解してない観光客から顔や衣服、持ち物を汚されたとか、レンタカーを泥だらけにされたなどとトラブルがあるので、実施される日が発表されなくなった。島尻のパーントゥは、「パーントゥプナハ」 といわれている。



パーントゥ

観光客も襲われる(沖縄テレビより) この泥の臭いは2〜3日、消えないそうだ。

パーントゥ

新築の家の床もご覧のとおり泥だらけに (沖縄テレビより) 
テロップの「地元からこんな声も…」とあるのは、家を汚されて怒っているのではなく、ユネスコ遺産に
指定されて、行事の意味を理解しない 観光客が増えることによるトラブル増加を懸念しているという意味。


次は、もう一つの「パーントゥ」である上野野原に出現するのは旧暦12月の最後の丑(うし)の日。仮面を着けて「パーントゥ」に扮した少年を先頭に子どもたちや頭や腰につるセンニングサやクロツグなどのを身に着け、ツサギー(ヤブニッケイ)の枝を持った女性たちが行列を作って集落を練り歩きく。女性たちは太鼓やほら貝を鳴らし「ホーイ、ホーイ」と掛け声を上げる。四辻(十字路)では、女性らが円陣をつくって「パーントゥ」を中心に子どもたちを囲んで厄を払う。 こちらは泥を塗られることはない。野原の「パーントゥ」は、「サティパロウ(里払い)」 といわれている。次回は、2019年1月28日(月) に行われる予定だ。



パーントゥ

同じ「パーントゥ」でも、上野野原では泥を塗られることはない(宮古毎日新聞より)


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背景の「首里織」は、首里王府の城下町として栄えた首里において王府の貴族、士族用に作られていたもので、悠々として麗美な織物が織り継がれ、現在に至っています。この作品は、米須幸代さんの「グーシー花織」です。