住民一人の離島に不発弾60発…


不発弾

島のアチコチでみられる手りゅう弾

以前、このサイトの「無人島で一人暮らしpart2(注1)」でご紹介した渡嘉敷島から6.5キロ離れた前島(注2)で、「古井戸に不発弾60発が眠る」という記事が琉球新報に報じられた。

この島は、1ヵ月に2週間だけ住んで農業などをしている中村文雄(80)さんが唯一の島民である。 以前、この島で中村さんにお会いしたとき、この島に住民票の登録はしていないと言っておられたので、前島は公的には無人島になるかもしれない。

その中村さんによると、戦時中の沈没船から回収された手りゅう弾や迫撃砲などが、古井戸に埋められているという。終戦後、沖縄本島の漁師が、密漁で使う小型爆弾を作るために集めたものだそうだ。古井戸のすぐそばで、むき出しになった爆弾6発が見つかり、昨年、自衛隊が撤去したという。

中村さんは「ここに埋まっているはずの不発弾も、島のことを覚えている人間がいるうちに、調査して撤去してほしい」と話している(写真・文とも琉球新報より)。

(注1)無人島で一人暮らしpart2 ⇒ コチラから
(注2)前島…渡嘉敷村の離島・前島は戦後、南洋群島などから100人余りが引き揚げ、島の人口は一時約350人にまで増えた。しかし、相次いで襲来した大型台風で大きな被害が広がり食糧難を招くなどしたため、島民は次々に島を離れ、1962年に最後の家族が那覇市に移住し、無人島となった。


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背景の「首里織」は、首里王府の城下町として栄えた首里において王府の貴族、士族用に作られていたもので、悠々として麗美な織物が織り継がれ、現在に至っています。この作品は、米須幸代さんの「グーシー花織」です。