住民投票で役場が引っ越し?


石垣島に行ったときのこと、泊まったホテルの裏に「竹富町民憲章」と書かれた掲示板があり、建物の前には「竹富町役場」と墨文字で書かれた大きな看板がかかっていた。石垣島に どうして竹富町役場が? とは思ったが、そのときは、あまり深くは考えず通り過ぎた。

聞けば竹富町は、八重山諸島の16の島(有人島は9つ)からなっており、各島間を相互に連絡する航路は ほとんどないため、町役場は航路のある石垣島にあるというのだ。竹富町で一番大きい島は西表(いりおもて)島で、人口も一番多い。役場が町外に所在することに対しては、永年、町内で賛否が分かれており、昭和13年に住民の利便性向上を図るため、それまで竹富島にあった役場を石垣島に移転した。77年も前のことだ。ところが戦後、人口の多い西表島の住民を中心に「役場は自分たちの島に」との声が上がる一方、そのほかの島民は「石垣島から移転すれば不便になる」との声も根強く、約半世紀以上にわたって議論が続いてきた。そして平成14年頃、全国的な市町合併の機運が高まっていた頃、石垣市は竹富町との合併に前向きであったが、竹富町では役場移転優先派の根強い反対があって実現しなかった。その後も竹富町では、町長選挙や町議会議員選挙においても必ずと言っていいほど「役場移転」が大きな争点となっていた(竹富町HP、Wikipediaなどより)。

そして現在の役場の建物が老朽化し、建て替えが必要となったことから、どこに建てるかをめぐって論議が再燃し、ついに住民投票で決着をつけることになったという次第だ。平成27年11月29日、投票が行われ、結果は、1,459 vs 1,140で、西表島への移転が過半数を超えた。しかし、住民投票をすれば、結果は目に見えていた。なぜなら町の有権者数3,296人のうち、西表島の有権者が1,855人で、他の島を全部足しても西表島の有権者数を上回ることができないのだから。

現在、竹富町役場の職員は、ほとんど石垣島に住んでいるそうだ。住民投票の結果に拘束力はないそうだが、町長は西表島への移転を進める方針を示した。新庁舎が西表島に完成するのは まだ先のことだろうが、150人もいる職員が一斉に引っ越しするとしたら… 人ごとながら「デージヤッサー」(大変だなぁ)。

なお、ご参考までに、竹富町の有人島は、西表島・竹富島・小浜(こはま)島・黒島・波照間(はてるま)島・鳩間島・新城(あらぐすく)島・由布(ゆぶ)島・外離島(そとばなりじま)の9島である。外離島は有人といっても、今年79歳になる男性が一人で住んでいるそうだが、(詳しくは ⇒コチラから)、住民票登録をしておられるかどうかは である。下の写真は沖縄タイムスWebからお借りした。



竹富町役場 地図
石垣港離島ターミナルの近くにある竹富町役場 右は離島航路

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